膝関節を整体するためには、膝関節だけではなく、
膝関節に影響を及ぼす、ほかの関節の整体も欠かせないことは、もちろん存じておりました。
臨床整復医学によると、
膝関節を中心に、
同側の足関節、股関節、仙腸関節。
またさらに、反対側の仙腸関節、股関節、膝関節、足関節
までも、視野に入れながら整体する必要性が指摘されております。
これまで、80歳代の変形性膝関節症の整体について(1)~(6)までレポートしてきました。
膝関節そのものの整体は、確かにそれなりに有効で、成果をあげてはきています。
けれども、まだ、何かが足りないことを感じておりました。
もっと、膝関節の可動域をよくしてあげることができるはずです。
うつ伏せになってもらい、下肢・太ももを触診していきます。
すると、半腱様筋・半膜様筋と大内転筋の走行上に腱になったような硬い筋肉を触れることができます。
その筋肉を上、頭方にたどっていきますと、坐骨結節にたどり着きます。
坐骨結節を整体します。
すると、膝の屈曲の可動域が改善しました。
もっと、頭方、上に坐骨結節をたどっていきます。
座骨体、坐骨棘へと。
ここに拘縮・コリを感じとれます。
整体します。
すると、さらに、膝の屈曲の可動域が改善されます。
このご婦人、明らかに、O脚になっていて、変形性膝関節症と診断されてるわけですが、
O脚とは、つまり股関節が外旋に変位した状態だということです。
素直に、股関節を外旋する筋肉の拘縮を疑うべきでした。
なんとも、情けない。
下肢からのアプローチを優先してしまいました、、、。
股関節の外旋位の変位により、膝関節のジョイントに無理がかかっていたのです。
あたりまえのことですね、、、。
これで、また、このご婦人の整体のポイントが増えました。
股関節、外旋六筋の整体。
膝関節の整体。
下肢の整体。
足関節の整体。
足および、足指の整体。
これらの整体でなんとか、正座ができるところまで、もっていきたいものです。