
足から整体すれば首は動く
「首がまわらなくなりそうなので」ということで、ご来院いただきました。
時々、同じ症状でご来院いただいております。
この方には、首がまわらない際には、足から整体すれば、首が動くということを学ばせていただきました。
「足からきてるのか、肩回りなのかわかりませんけど」と、もう、私の手の内をご存じです。
動診してみます。
左右のくびの回旋と、左右の側屈、いずれも窮屈感があり、右の首筋に痛みが走ります。
仰向けになってもらい、両膝を倒してもらっても、どちらも、腰に窮屈感がでます。
もちろん、「足」から整体します。
なんといっても、先日、仙台操体医学院の今昭宏先生の四十肩・五十肩を足から整体する臨床をみていますので、さらに、足からの整体に磨きをかけたいという思いです。
(「四十肩・五十肩を足から整体する」)を参照してみてください。
足を触診していきます。
足の指、足の親指の側も小指の側も。
足の小指側・小指外転筋を整体しますと、これで、膝倒しは楽になり、首も、左右にまわりはじめます。
けれども、まだ、少々、窮屈感は残ります。
足の、親指側・母指外転筋を整体しますと、
腰の動きはさらに、軽くなり、首の可動域はさらによくなります。
首の側屈の可動域制限
ただ、首の側屈には、まだ、可動域制限があります。
ここまで、いってから、上半身を整体します。
鎖骨下を整体していきます。
この方は、週末にテニスを楽しんでいて、テニスを頑張りすぎると、首が動かなくなります。
ですから、足の整体とともに、上半身の整体も欠かせません。
この鎖骨下を整体しますと、やはり、首は左右に倒れるようになります。
やはり、上半身の症状、不具合は足から整体していくことは、必須のアプローチとなってきました。
首をねじることで可動域制限が出る場合の足からの整体です
動診の際、ほとんどすべての患者さんで首の可動域の動診を行います。
首の左右の側屈と左右の回旋はまず欠かせません。
軸回転の回旋の法則、回旋の経絡の「仮説」が確立できましたので、さっそく、検証していきます。
「回旋のアナトミートレイン」
首がまわらない肩こりの方です
「慢性の肩こりで、首がまわりません」という患者さんに来ていただきました。
もう、嬉しくてたまりません。
動診してみますと、左右の回旋ねじりは正面から20度~30度ほどまでで可動域制限がかかります。
左右の側屈に関しては、もうほとんど動きません。
たいへんな肩こりです。
首のねじりから整体します
首のねじり、回旋から整体します。
首のねじり、回旋は左右とも可動域制限がかかります。
まずは、首を左に回旋しての可動域制限からです。
こう考えます。
首を左に回旋させる筋肉は、「右の胸鎖乳突筋」です。
けれども可動域制限をかけているのは、反対の動き、右に回旋する筋肉群が邪魔をしていると考えます。
右に回旋する筋肉群のコリ・拘縮が邪魔をして、左に回旋する動きに可動域制限をかけていると考えます。
右に回旋する筋肉の経絡を思い浮かべます。
それは、
左の足に始まり、体幹の右前を通り、左の首筋に至ります。
ですから、これはもう、左のふくらはぎを整体するしかありません。
左のふくらはぎを整体します
左のふくらはぎに触れていきます。
三陰交から脛骨の内へりに沿って整体していきます。
軽い刺激でも、かなり痛がります。
さて、確認の動診です。
嬉しいですね。
私の仮説を裏付けるように、首が左に動き始めました。
「足が原因だったんだ~」と驚かれます。
さらに、その経絡をさかのぼっていきます。
膝裏です。
ここは、膝裏、足の裏面ですから、脛骨の内ヘリの反対側にその位置をとります。
つまり、左足の膝裏の外側ということになります。
名付けて「裏脾経」です。
筋肉でいえば、「外側の腓腹筋」です。
もうゴリゴリのコリがありました。
ここを整体します。
すると、やはり、またまたさらに、首の左回旋が動き始めます。
まずは、私の回旋の経絡の仮説を検証できた整体となりました。