前にかがめない腰痛と後ろに反らせない腰痛

腰痛の訴えを伺うと、前にかがめなかったり、体を後ろに反らせなかったりすることが多いものです。

体をねじったり、横に倒したりという動作もあるのですが、それら単独でその痛みがでることはまれで、必ずといっていいほど、前にかがめなかったり、体をうしろに反らせなかったりする動作での可動域制限がともなうものです。

腰痛の方の骨盤は後傾している

腰痛を訴える方の骨盤の歪みを観察してみると、そのほとんどが、骨盤が後傾していることがわかります。

骨盤と腰椎の動きを復習しておきます。

「身体運動の機能解剖」によりますと、

骨盤が後傾すると、腰椎は屈曲し、

骨盤が前傾すると、腰椎は伸展する、

となっています。

この観察、考え方がなかなか理解できなかったものです。

骨盤が後傾すると、腰椎、背骨は前かがみになるということです。

そして、骨盤が前傾すると、腰椎、背骨は後ろに反ることができるようになる、ということです。

注目している、ポイントは、骨盤と腰椎とのジョイントの関節面の向きです。

この関節面の前傾・後傾が問題とされているわけです。

座っている姿勢を観察してみる

座っている姿勢を観察してみると、このことは比較的、わかりやすくなります。

椅子に座り、腰を丸めてみます。

いわゆる、事務仕事、パソコンに向かい合っている姿勢です。

この時、骨盤は後傾しています。

そして、腰椎・背骨は前かがみになっています。

骨盤を立てて座ってみます。

すると、骨盤は「前傾し」腰椎・背骨は「反る」ことになります。

ですから、長時間パソコンに向かい合っていると、骨盤は後傾し、腰椎・背骨は前かがみになってしまい、

そのまま、筋肉が固くなり、元に戻ることが出来なくなる現象、「可塑性」がおきると、

立ち上がった瞬間に、腰にビシッと痛みがはしり、いわゆる「ぎっくり腰」を発症してしまうわけです。

このように、腰痛と骨盤および腰椎・背骨の傾斜とその動作のメカニズムが理解できてきます。

このこと、骨盤の傾斜と腰椎の傾斜を念頭に置きながら整体していきますと、一つの疑問が浮かんできました。

体を後ろに反らすことが出来ない腰痛を整体する場合、その骨盤矯正の方向は、以上の事から、骨盤を前傾することで改善されます。

それならば、逆の方向である、体を前かがみできない腰痛の骨盤矯正の方向は、骨盤を後傾させることかというと、そうはならず、こちらもまた骨盤を前傾させることで改善されるものです。

このことは、どういうことなのでしょうか?

このことを次回以降、考察していきます。