膝が痛くて、膝に水がたまる方がいます。
整形外科で膝の水を抜いてもらっても、またたまるものです。
そんな方にご来院いただきました。
膝の痛みよりも、最初は膝に水がたまっているのに気づき、整形外科を受診したところ、
変形性膝関節症という診断をうけ、水を抜いてもらい、それでもまた、水がたまってしまうので、ヒアルロン酸を注入してもらっていたのだそうです。
「その注射が痛くて」といいます。
また、ヒアルロン酸を注入してもらうと、その注射してもらった部位が痛くなるのだそうです。
そこの整形外科では、「軟骨がずいぶんすり減っています」という診断だったそうです。
なかなか快方に向かわないので、別の整形外科を受診したところ、
レントゲンとMRIの検査を受け、「そんなに、軟骨はすり減ってはいませんよ」という診断です。
これでは、この方も困ってしまいます。
整形外科によって、見解が異なるのですから。
二件目の整形外科では、エコーの画像検査もしてくれたそうで、
「骨膜に炎症がおきている」画像が確認できたということです。
整形外科医でもない私はこんなふうに考えます。
膝に水がたまるのは、そのとおり、膝の内部で炎症がおきている証拠であろう。
炎症をおさえるために、滑液を分泌させているにちがいありません。
ですから、この炎症が収まれば、膝の水もひいていくのでしょう。
では、なぜ膝の内部で炎症がおきるのかと、考えてみると、
太ももの骨・大腿骨と下肢の骨・脛骨とのジョイントがずれているため、骨膜と骨膜がこすれて炎症がおきていると考えます。
このジョイントを正しい、歪みのないポジションに戻してあげることができれば、その炎症はひいていくに違いありません。
膝関節の正しいポジションを探っていきますと、
どうやら、下肢・脛骨が外旋位に歪んでいることがわかりました。
太ももを触れていきますと、その外側、外側広筋と大殿筋に圧痛があることがわかりました。
痛がります。
「ここが凝っているということは、なにか、太ももを外に開く動作があるにちがいありませんよ」といいますと、
この方、弓道をお稽古していて、構えるときに、そのような、太ももの外側え支える姿勢があるのだそうです。
ああ、やっと、膝関節を歪ませる原因がわかりました。
原因がわかれば、そういった日常生活に気を付けていくだけでも、ずいぶん膝関節は回復していくと思われます。
膝関節の整体と、
膝関節周辺の炎症からくる熱感のあるところの、冷却、氷をつかったアイシングを指導します。
このアイシングで炎症が収まってくれることを祈りながら。