耳鳴りに関しては、まだまだ、私にとっては力不足なので、整体の対象とはしておりません。

たまに、「耳鳴りなんですけど」という問い合わせはありますが、

そのようにお答えしております。

「力不足ですので整体の対象としておりません」と。

今回、たまたま、肩こり・首こりでご来院いただいた方で、耳鳴りについて、興味深い臨床となりましたのでレポートします。

右の首筋が苦しくてということだったのですが、

「右の耳鳴りもするんです」といいます。

「耳鳴りについては、残念ですが、そのメカニズムを私自身理解していないので、うまくできないと思います」と正直に伝えます。

首こり・肩こりの整体をしていくなかで、首を右にねじると、右の耳鳴りが強まることがわかりました。

首を右にねじる動きで耳鳴り、キーンと鳴る耳鳴りが増強するということですから、

この首を右にねじる動き、それにかかわる筋肉の問題ではなかろうか、と当然のように思い当たります。

二回目の整体の時です。

「自分でもいろいろやってみたのですが、右の耳の下を押すと、耳鳴りが弱まる気がするのです」と教えていただけます。

なんと、ヒントまで教えていただけました。

確かに、耳鳴りのひとつの原因として、

胸鎖乳突筋のコリまた、その停止部である乳横突起のコリが原因ではなかろうか、とは言われています。

けれども、これまでの耳鳴りで上手くいかなかった臨床例から判断してみても、胸鎖乳突筋ばかりではないな、と実感しておりました。

もっと、別の要因があるのだろうなと、、、。

けれども、この方、耳の下、胸鎖乳突筋を押さえると、耳鳴りが弱まると教えてくれました。

これは、チャレンジしてみる必要があります。

確かに、動診してみると、右に首をねじると、可動域制限が生じ、また、右の耳に耳鳴りが発生します。

右の耳に耳鳴りが生じ、また、右の耳の胸鎖乳突筋を押すと、耳鳴りが弱まると教えてもらいましたが、

右に首をねじる動きの際、作動しているのは、実は、「左」の胸鎖乳突筋であること、

また、右に首をねじる動きの際、可動域制限を感じさせているのは、「左」であることから、

「左」の耳の下、胸鎖乳突筋とその停止部である乳様突起を整体します。

すると、「耳鳴りが弱くなる」と言ってもらえます。

ゼロにはならないが、「ほんのかすかになった」といってもらえます。

確かに、これまでの耳鳴りの整体のアプローチを振り返ってみると、

「右」の耳鳴りと言われれば、「右」ばかりを整体していた、自分に思い当たります。

右の耳鳴りの原因は、反対側「左」の胸鎖乳突筋が原因だったのかもしれません。

けれども、右でも耳鳴りは減少することから、

自分で、右も左も首筋、胸鎖乳突筋と乳様突起をマゥツァージすることを指導します。

これでどう変わるか、次回の整体が楽しみです。

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