コ~ン先生が創案した「三軸操体法」について書いてみます。

「三軸修正法」については、その1で書いたとおりです。

「三軸修正法」と「三軸操体法」

「三軸修正法」と「三軸操体法」は、では、どこがちがうのだろうか?

「三軸修正法」は、その1で書いたように
二つの軸の回転をぶつけることで生じる
回転運動(プレセッション)を利用します。

二つの軸の回転をぶつけることで生じた
第三の軸の回転運動の方向を利用してカラダを修正していきます。

ですから、使っているのは二つの軸のプレセッションといえます。

三軸操体法の一軸目

「三軸操体法」はこの「三軸修正法」にさらに加えてもう一つの軸を
一軸目に設定します。

膝倒しを例にとりましょう。

動診をしてみます。

右倒しで窮屈感がでるとしましょう。
左倒しが「楽」です。

左倒しが「楽」だということは
骨盤が左ねじりにねじれているということです。
左ねじりにねじれているから、左倒しが「楽」にできるわけです。

左にねじれているから、右に倒そうとするとツッパリ感がでるわけです。

楽とはねじれ・歪みである

「楽」ということは、実はその方向に「ねじれている」「歪んでいる」ということを意味しているわけです。

コ~ン先生の本には、「楽」-「楽」-「楽」を組み込むことで「快」になるという仮説を述べています。

膝倒しを整えるためには、膝倒しのねじれの「楽」-側屈のねじれの「楽」-前後屈のねじれの「楽」を合成して「快」を生み出し、膝倒しを整えるわけです。

では、膝倒しを整えたい方向とはどちらなのでしょうか?

左倒しが「楽」なわけですから、骨盤はひだりにねじれているわけです。
これを右倒しが「楽」な状態をつくりたいわけです。

ですから修正したい方向は「右倒し」なわけです。

動きの悪い、窮屈感の出る右に無理やり力任せで動かすことなく
「右倒し」をスムーズにしたいわけです。

軸で考えてみると

軸を考えてみます。

左倒しに歪んでいるということは、
仰向けに寝て、頭と尾部とを軸としてみると
「右ねじの法則」(左回り)から
軸は頭部に発生しています。

これを修正する方向というのは
右倒しの方向です。
では、この右倒しの方向の軸というのは
足部に発生していることになります。

頭部に発生している軸を
180度転回して
足部に軸を発生させるわけです。

三軸修正法で考えてみます

足部に軸を発生させる方法を「三軸修正法」で考えてみます。

プレセッションは回転運動に二軸目をぶつけると
その二軸目の90度、回転運動の向こうに発生します。

ですから
前屈して、右側屈。
後屈して、左側屈。

右側屈して、後屈。
左側屈して、前屈。

この4つの動きで足部に軸を発生させることができます。

三軸操体法で考えてみます

では、「三軸操体法」で足部に軸を発生させるにはどうしたらよいのでしょうか?

同じです。

一軸目に「楽」な方向「左倒し」を設定するだけです。
「左倒し」を設定し、そこから
「三軸修正法」のプレセッションを設定します。
つまり
「左倒し」を設定した上で、

前屈して、右側屈。
後屈して、左側屈。

右側屈して、後屈。
左側屈して、前屈。

という回転運動をぶつけるわけです。

二軸目と三軸目との間でプレセッションを生じさせるわけです。

ですからコ~ン先生が三軸の指導の際に良く言うように、
「二軸目と三軸目は連続させて」というのは
プレセッションを発生させるために軸運動を連続させるということです。

三軸操体法の一軸目の役割とは?

では、一軸目の意味とは?なんなのでしょうか?

助走。
歪みの確認。
歪みの「楽」の確認。
「楽」の確認。

いつか、コ~ン先生が語る日がくることでしょう。
ポロッとね。

それまで、私たちは私たちなりの回答を準備しておきましょう。

とりあえず、ここまでにしておきます。
長くなりました。

ここまで理解していただけたらなによりうれしいです。

これを踏まえてとんでも実験をやっております。

ありがとうございました。

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