腰方形筋の走行線上に痛みが走る

ぎっくり腰のメカニズムについての覚書です。

ぎっくり腰は、腰、この腰方形筋の走行線上に痛みが走るケースが多いものです。

この腰方形筋になんらかのテンションがかかっているということです。

この腰方形筋が収縮すると、このように、体幹が右に傾いてしまいます。

腰方形筋の解剖学的な「作用」のとおり、

「体幹を同側方に側屈」しています。

この写真のとおり、右の腰方形筋が収縮すると、体幹が右に側屈してしまうわけです。

だからといって、この腰方形筋がぎっくり腰の根本的な原因なのかというと、ほとんどの場合が違います。

痛みは、この腰方形筋の走行上にでるのですが、腰方形筋をひっぱっている原因はほかにあります。

例えば、カパンディ「関節の生理学Ⅲ」のP100には次のように記述されています。

「ハムストリングや大殿筋が収縮すると骨盤を後傾させる」。

ハムストリングや大殿筋が収縮して骨盤が後傾すると、腰方形筋にテンションがかかります、引っ張られると考えられます。

この太ももの後面の筋肉の連結が、下肢・ふくらはぎまで続いていくわけです。

ですから、下肢・ふくらはぎに筋肉の拘縮・コリがあると、一気に腰方形筋まで、腰まで影響を与えるということです。

ぎっくり腰の整体では、この下肢・ふくらはぎの整体からはじめます。

または、もっと、下・土台から。

足指・足裏から。

そして、最後に、傾いてしまった、骨盤の後傾を整体します。

あまりに、下肢の筋肉の拘縮・コリが強い場合には、一回の整体では、回復しない場合もありますが、

なんらかの、成果は必ずあげることができるはずです。