坐骨神経痛は単純ではありません

坐骨神経痛というと、臀部から太もも、さらにはふくらはぎまで、痛みやしびれが出現するものです。

トリガーポイントの本を見ますと、坐骨神経痛は小殿筋のトリガーポイントということになっていて、

坐骨神経痛は小殿筋のトリガーにアプローチすると改善するように書かれています。

ところが、どっこい、そんなに、坐骨神経痛は単純な話ではありません。

すべての坐骨神経痛の症状を訴える方に小殿筋にアップローチしてみたところで、

すべての坐骨神経痛が解消されるわけではありません。

「坐骨神経痛みたいで、、、」

定期的に通院していただいているYさんです。

「また、坐骨神経痛になったみたいで、左のお尻から太ももにかけて痛いような感じがあるんです。

それと、膝もカクカクして、なんか歩くと力が入らないんです」といいます。

Yさん。介護の仕事をしていて、いまは、辞めてしまいましたが、すっかり、疲れ果てて、当院にやってきました。

疲れてしまい、関節が緩んでしまい、坐骨神経痛の症状が出てしまうようです。

関節が緩んだところに仕事で負荷がかかってしまい、さらに、関節が歪んでしまいます。
手首の歪み
手首がこんなに歪んでしまいます。

手が、下にさがってしまっているのが、明らかです。

こんなにも、関節が歪んでしまうんです。

関節を保持する力が、もう、疲れ切ってしまって、維持できなくなるようです。

こんな現象がそれぞれの関節、股関節でもでおきてしまい、坐骨神経痛を引き起こしていると考えます。

膝の骨の操法です

膝に関しては、こんな骨の操法をしてみます。
膝の骨の操法
右手が写っていませんが、左右の手で、膝のジョイント部分に「圧」をかけていきます。

股関節を締めていきます

そして、坐骨神経痛と股関節です。

股関節が緩んで、歪んでしまって坐骨神経痛の症状がでているという想定で

股関節を締める操法です。
坐骨神経痛と股関節
軽く足を引いてもらいます。こんな操法で股関節が締まっていきます。すると、坐骨神経痛も解消されるはずです。

これで、動診です。

立ち上がって、歩いてもらいます。

「大丈夫です」。

歩いても、膝のカクカク感も、股関節の痛みも、坐骨神経痛の痛みもなくなっています。

そういうことです。

疲れすぎてしまうと、すべての関節が緩んでしまい、「亜脱臼」になってしまうのです。

それにより、関節の可動域が悪くなったり、坐骨神経痛のような痛みがでてしまうのです。

疲れすぎると、関節を保持する力さえもが失われてしまうようです。

そこから、体の歪みが生じてしまいます。

関節を締めてあげること。

その大切さをしみじみと感じる次第です。