坐骨神経痛で肩こり・首こりを整体する
坐骨神経痛の症状と肩こり・上肢との関連についてのレポートを続けます。
「坐骨神経痛と肩こり」
二回目の整体の時です。
肩こり・首こりを整体したあとで、確認の動診をしてもらいますと、
体幹を後ろに反らしても、その痛み、お尻から足にかけての痛みが「軽くなった」といってもらえました。
この時点で、このこと、坐骨神経痛と肩こりとの関連について、ピンとくればよかったものの、
そこから、下肢、足からの整体を始めたわけです。
すると、なんと、こともあろうに、確認の動診、体幹を後ろに反らしてもらうと、
その可動域が悪くなっているのです。
さらに、お尻への痛みが再び出現することとなりました。
このことを踏まえて、三回目の整体です。
この間、ズ~っとこの現象について考え続けていたわけです。
その結果、この坐骨神経痛の症状は、上肢と下肢とのアンバランス、食い違いから生じているに違いない、ということでした。
この方、事務仕事をしています。
つまり、パソコンと一日中にらめっこしているわけです。
すると、当然のように、姿勢は前かがみになりながら仕事をするわけです。
骨盤は後傾します。
それにつれて、背骨もまるくなり、後弯していきます。
この姿勢が機能姿勢、作業しやすい姿勢となります。
また、胸の筋肉、大胸筋が常に作動している状態で作業を続けるわけです。
肩もすぼまり、丸くなっていきます。
このような姿勢が出来上がってしまうと、
立って歩き始めると、骨盤が前傾して、胸も背中も反り始めるわけです。
ここで、上肢と下肢との間で反発しあうわけです。
このぶつかりあいの結果、お尻から足にかけてストレスがかかり、痛みが出現すると考えます。
ですから、いくら下肢から整体しても、上肢がいつまでもまるくなったまま、硬直していると、
上肢と下肢とのぶつかりあいか解決されないことになります。
上肢を整体して、立位にふさわしい姿勢ができあがると、上肢と下肢がせめぎあうことがなくなり、
お尻から足にかけての痛みも出現しなくなるに違いありません。
そこで、まずは、首の可動域を指針として、上肢の整体です。
首は、左右の側屈の動作で可動域制限と違和感が出現します。
狙うのは、三角筋です。
それも三角筋の前部繊維です。
三角筋の前部繊維は大胸筋と連結しています。
すると、予想通り、首の可動域は改善されました。
この段階で、動診してもらいます。
立位から、体を後ろに反らしてもらいます。
すると、「痛くない」といってもらえます。
そして、目を白黒させて、驚かれます。
「なぜ、肩を整体するとお尻の痛みがなくなるの?」と問わんばかりに。
三角筋を整体することで、上肢が整い、上肢と下肢とのバランスが整合性をもつことになったのだと思われます。
大変興味深い坐骨神経痛の症状の整体となりました。