足先までのしびれ
坐骨神経痛へのアプローチの成功事例を紹介させていただきます。
20代の女性のNさん。
お尻から、太ももの後面、さらには足先までのしびれを訴えてご来院いただきました。
典型的な坐骨神経痛といえます。
これまででしたら、トリガーポイントとその関連痛を参考にしながら、罹患筋を特定し、その筋肉、早い話が「小殿筋」にアプローチしてきたわけです。
それなりの成果をあげてはきました。
新たなアプローチは痛い部位から、遠く離れた部位からのアプローチです。
そうです、足の裏からのアプローチです。
Nさんの足の裏に指をそえ、その快適感覚を感じてもらいます。
感覚の鋭いNさんは、すぐにその快適感覚を理解し、味わっていただけました。
「あ、これ、気持ちいい~」といってくれます。
じっと味わってもらいます。
「あ、なんか、太ももの付け根のあたりが楽になってきた」、「あ、なんか、お尻もいたくなくなってきた」とその感覚の変化をおしえてくれます。
快適感覚がつづく間、じっと手をそえつづけます。
5分。
いえ、もっと長い時間であったかもしれません。
Nさんの快適感覚がつづくまでひたすら手をそえつづけます。
十分快適感覚を味わい尽くしたNさん。
すると、もう坐骨神経痛は完全に消え去っているのでした。
痛みは消え、足先の痺れも消え、いまやもう、足先は逆にポカポカあたたかくなっています。
このNさんの症例がすべてのお客さんに適応できるとはかぎりませんが、このようなアプローチも常に試みていきたいと考えております。
あらためて、読み返してみると、
この操法は皮膚の操法ともいえますし、軽く足を伸ばしたもらいましたから、
股関節から骨盤にかけても矯正されたにちがいない、といまなら、解説できる臨床例です。