今昭宏先生の「楽しくわかる操体法」から、「つま先上げ」、を紹介します。
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本人は仰向けで膝をたてて楽に寝ます。
操者に膝の裏をおさえてみてもらいます(圧痛を調べる)。
たいていの場合、シコリがあって痛い方の足が「のび」をしたがっています。
操者は、シコリ(圧痛)のある方の指を吊り上げるように、足底(足の裏)をのばすような気持ちで、動きを誘導します。
こうすることで、足の指から骨盤まで全身が無理なく連動します。
つま先が上がったら、操者は、本人の足の甲に手のひらをおき、わずかに重みをかけ「安定感」を作ってあげてください。
動きの気持ちよさを味わい、満足したら脱力します。
脱力のとき、足の裏が床に落ちるように動きますが、操者の手のひらは本人の足の甲から離れないようにからだごと一緒に落ちて行くようにします。
そのまま余韻が消えるまで2人で味わっていてください。
もう一度膝の裏のこりを押さえてもらい、痛くなければ、おしまいです。
圧痛の調べ方
中指や人差し指で、おわんの底をさぐるようにグリグリうごかしてみるとわかりやすくなります。
わかりにくいときは、膝の曲げる角度を少し変えてみて下さい。
言葉かけと抵抗
「つまさきをスネにつけるように、ゆび先をゆっくりそらしてください」
「どこかつらいときは無理にやらなくてもいいです」
「きもちのいいように、腰も背中も使ってyごいてください」
「イイ感じのところでしっかりと味わって~、抜きたくなったら全身の力を気持ちよく抜いてください」
「抜いた後は、そのまま少し良いんを味わってください」
などと言葉をかけながら行います。
つま先上げ操法のコツ
足の甲にふわっと、しっかりした抵抗があると全身にイイ感じの動きが連動しやすくなり、あとで全身の力を抜くという感じもわかりやすくなります。
また、脱力のときも脱力の後も、足の甲に手が心地よく添えてあると、安心感が生まれ、脱力後のきもちよさがからだのすみずみまで行き渡るのを助けてくれます。
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このつま先上げ操法。
最近では、つま先を上げていってもらう前に、踵でベットを軽く踏み込んでもらいます。
そうすることで、「足の指から骨盤まで、全身が無理なく連動します」。
足の指から骨盤までを連動させるために、踵をふみこんでもらっていたわけです。
こういう点を今昭宏先生は、解説することなく、やつてみせます。
その意図は、足の指から骨盤までの筋肉の連動だったわけです。
ただ、つま先をあげても、それは、ただ「前脛骨筋」を収縮させているだけの話です。
太ももにも骨盤にもその動きは連動しません。
また、これは実際にやってみて、わかったのですが、
太ももに手をふれながら、踵を踏み込んでもらうと、太ももの裏の筋肉「ハムストリング」が作動することがわかります。
ただ、踵をふむだけで、全身への連動がおきるわけです。
全身への連動が起きるということは、前脛骨筋の運動ということではなく
全身にその効果が効いていくということです。