肩関節の亜脱臼が原因の肩の痛み

「肩が痛い」と中学生です。

この中学生は、はじめオスグッドで来院していて、いまは、もう再発しないのですが、なにか、不具合があると、すぐ、来院して頂いています。

ありがたいことです。

クラブはバスケットをやっています。バスケットに肩がぬけるような動作はあるのだろうか?と想像してみます。

???

「何か腕でもひっぱられた?」

「いや、べつに」

「何か重い物でももった?」

「いや、べつに」

すると、お母様が、「ちょっと前に、転んで、手首を打ちました」と教えてくれます。

なるほど!

転んだ時、手首を打って、その衝撃が肩関節にまで影響をあたえたのでしょう。

では、肩はどのように亜脱臼したのだろうか?

肩の高さがちがいます

観察してみます。

肩の高さがちがいます。

右肩が下がっています。
肩の痛み(1)
やはり、肩の亜脱臼と判断します。

軽く右腕にふれても、肩の亜脱臼特有の重さが伝わってきます。

動かしてもらうと、前上げ(屈曲)で肩に痛みがでます。

また、外にねじっても痛みがでます。

肩の亜脱臼の整体です

肩を動かしながら、亜脱臼の整体をしていきます。

いくつかの、肩の亜脱臼の整体のパターンを試みます。

その結果、この中学生の方の亜脱臼は、

肩を内にねじり(内旋)して、前上げ(屈曲)していきますと、はまりました。

肩関節に触れながら、腕をあげていきますと、肩関節に隙間を触診できました。

これは大収穫でした。

この隙間がこの整体をおこなうことで、ふさがるのがわかりました。

すると、腕を前上げ(屈曲)しても、肩に痛みはでなくなりました。

肩の高さも、このとおりです。
肩の痛み(2)
逆に、右肩のほうが高いくらいです。

この肩の亜脱臼について

この中学生の肩の亜脱臼は結果として、

外にねじれ(外旋)、後方にひっぱられることで、上腕骨頭が前方に亜脱臼したということです。

肩が外に過・外旋したために、肩を外旋すると、「もうこれ以上は動きません」と痛みを発症します。

ですから、整体の方向は内旋、痛くない方向ということになります。

内旋することで、肩、上腕骨頭は、後方にはまります。

こういうメカニズムにちがいありません。

肩がはまり、肩の痛みは解消されました。

あとは、軽く、ふくらはぎをメンテナンスして、しあげです。

肩関節の亜脱臼のノウハウが蓄積されてきました。