膝の屈曲の可動域制限です
膝の可動域制限、曲がらない、しゃがめないご婦人の整体を探究しております。
なかなか難航しており、日々学びの整体です。
やっと、一条の回復のきざしが見えてきたように思います。
膝の屈曲が90度までしかいかないわけです。
これをなんとか、しゃがめるところまで持っていきたいと奮闘しているわけです。
膝の屈曲を軸回転の法則で考えてみる
膝の屈曲の動作を軸回転の法則で捉えてみます。
すると、膝を屈曲する動作の、下肢の作動面はふくらはぎの後面であることがわかります。
そう、腓腹筋です。
この屈曲の動作の、太ももの作動面は、なんと、太ももの前面ということになります。
大腿四頭筋群が相当します。
大腿四頭筋群は膝関節を伸展、伸ばす働きをするのですが、軸の回転で捉えると、膝関節の屈曲の動きの痕跡・軌跡を描くことになります。
そして、この動きに拮抗するのが、下肢の前面と太ももの後面のということになります。
太ももの後面の筋肉といえば、ハムストリングスです。
ハムストリングスは膝関節を屈曲させる筋肉なわけですが、
軸回転の法則で捉えると、膝関節を屈曲させる働きの拮抗する筋肉として位置づけることになります。
そういう想定で、膝関節の屈曲の可動域制限をかける筋肉としてこのハムストリングスをとらえ整体してみます。
ハムストリングスを整体します
ハムストリングスに触れていくと、半膜様筋にコリを触れます。
また、大腿二頭筋の短頭にもコリを触れます。
ハムストリングスは骨盤の坐骨結節にはじまり、下肢に付着します。
けれども、これらの起始・停止に触れてもあまりコリは見つけにくいものです。
骨膜からの「剥がし」が有効とは思われません。
骨膜からの剥がしではなく、筋肉と筋肉との癒着、
筋・筋膜と筋・筋膜との癒着を剥がしていくことになりそうです。
このハムストリングスのコリはこの筋・筋膜と筋・筋膜との癒着から形成されているように感じられます。
なかでも注目したいのは、大腿二頭筋の短頭です。
大腿二頭筋の短頭は、大腿骨の粗線の外側唇の遠位二分の一の領域につきます。
大腿骨の下半分ということです。
ここから、中間広筋・外側広筋、さらには大殿筋・大内転筋と連結します。
この筋肉の連結するポイントにコリが生じているようです。
大腿二頭筋の短頭のコリに触れながら、整体していくと、
膝関節の可動域が改善してきます。
なるほどです。
膝関節を屈曲する筋肉ではありますが、膝関節の可動域、屈曲の制限をかける筋肉に姿をかえるようです。
解剖学的には明らかに矛盾するわけですが、そう考えざるを得ません。
これまでにも、膝関節の可動域を改善するためにハムストリングスにアプローチする整体をみせていただいたことはありますが、
その意味?なぜ改善するのかが理解できませんでした。
けれども、解剖学的には矛盾するわけですが、軸回転の法則で考えていくと、矛盾することなく
素直に理解することができます。
そう、この軸回転の法則は筋肉の動きではなく、その動きの痕跡・軌跡なのですから、
屈曲の動作のコリがハムストリングスに溜まったということだろうと考えます。
けれども、確かに、膝関節の可動域は改善されてきましたから、この筋道を推し進めていきたいと考えております。