膝関節の屈曲と軸の回転

膝関節の屈曲について

膝関節の屈曲、早い話が、膝を曲げるということです。

しゃがむ動作も、膝関節の屈曲です。

この単純な動作が、膝が痛い方にはできないわけです。

また、変形性膝関節症という診断を受けた方もこの動作ができないわけです。

膝を曲げて痛みが出る方もあれば、痛みはでないが、曲がらない方もいます。

膝が痛くて曲がらない

変形性膝関節症で膝が痛くて、曲がらないご婦人の整体に取り組んできているわけです。

なかなか難航しています。

日常生活では、膝の痛みは出なくなっています。

けれども、まだ、膝が曲がりません。

ずいぶん可動域も改善してきてはきているのですが、、、。

今回もまたチャレンジしたわけです。

軸の回転を考えながら、、、。

膝関節の屈曲を軸の回転で考えると、、、

軸の回転運動というのは、なにも全身を軸回転としてみたてるだけではなく、

それぞれの関節の動きも軸の回転として考えることが出来ます。

膝関節の動きを軸の回転運動として考えてみます。

膝を曲げる動き、屈曲はもちろん、ひざを曲げる動作の方向の回転運動として考えることが出来ます。

すると、この回転運動の作動「面」は、ふくらはぎであるといえます。

解剖学的には、腓腹筋が作動することによる屈曲といえます。

この方向の回転運動です。

この回転運動を阻害するのはその反対の「面」だと、いえます。

位置的には、前脛骨筋といえます。

そこで、まず、前脛骨筋のコリを整体していきます。

少々、改善したような感じはします。

けれども、まだまだ、決定打とはいえません。

太ももの軸回転を考えてみる

ここで、興味深いことがおこるわけですが、

膝関節の屈曲の回転方向をそのまま、太ももまで延長してみます。

すると、膝関節の屈曲の回転と同じ回転運動の「面」は、なんと、太ももの「前面」が相当するということになります。

太ももの筋肉群は大腿四頭筋ですから、伸展、膝を伸ばす筋肉です。

この膝を伸ばす筋肉群が膝関節の軸回転では屈曲の回転にかかわる筋肉になってしまいます。

解剖学的・運動学的には矛盾してしまいます。

けれども、回転運動でみるとそうなってしまいます。

同じように、この膝関節の屈曲の軸回転の動きを阻害する太ももの筋肉群はなんと、膝関節を屈曲する筋肉群である「ハムストリングス」ということになります。

膝関節を屈曲する筋肉であるハムストリングスが膝関節の屈曲を阻害する、可動域制限をかけてしまう、ということです。

坐骨結節を整体する

そんなことを考えながら、ハムストリングスをたどっていきます。

すると、どうやら、大腿二頭筋にコリを認めます。

そして、その起始部である坐骨結節を整体します。

けれども、この坐骨結節の整体は以前にも何度も整体しアプローチしていた部位です。

坐骨結節の外側に触れながら。

外側に、大腿二頭筋の腱を認めます。

そこを改めて整体します。

ここのコリを剥がすのではなく、「頭方」にせり上げます。

この状態で、膝関節を屈曲してみます。

すると、なんと、可動域制限が改善されるではありませんか!

坐骨結節と骨盤の回旋

坐骨結節を「頭方」にせり上げるということは、骨盤も頭方にまた前方に回旋するに違いありません。

と、いうことは、膝関節の屈曲の回転運動を助けてあげることにもなります。

そのことから、膝関節の可動域制限が改善されたに違いありません。

ここで、また矛盾が生じます。

股関節を軸とすると、

膝関節の屈曲の動作は股関節の伸展の動作と重なります。

その時、膝関節の屈曲の際には、屈曲に拮抗したハムストリングスが、股関節の伸展もすることになるということです。

軸回転の軸をどこに基準にするか、見方をかえるだけで、全然違う姿がみえてきます。

ますます、軸回転はおもしろくなってきました。

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