三軸操体法の基礎理論

三軸操体法の創案者・今昭宏先生の著書・「楽しくわかる操体法」を解説しなが

ら、説明していきます。

三軸操体とは?

「三軸操体は、池上六朗氏が提唱する三軸修正法をヒントに、それを操体の中で

アレンジした1つの提案です」。

動きを軸運動としてとらえる

「「動き」そのものを新な視点でとらえ直してみると、快適な動きに一早くたどり

着くことができるナビゲーションのようなシステムがあることに気がつきます。

それにはまず、今までの発想を少し変えて「動き」を「軸」という視点で捉えな

おす必要があります。」

動きを軸の回転運動としてとらえる視点をここで提示しています。

基本動作は6方向

「基本動作は6方向(ここでは牽引・圧迫は除く)
(A)前屈・後屈

(B)右側屈・左側屈

(C)右ねじり・左ねじり

以上の3組に分類されます」。

右ネジの法則

「右ネジの法則から、

(A)の前後屈は水平の左右軸

(前屈は左向き、後屈は右向き)

(B)の左右屈は水平の前後軸

(右側屈は前向き、左側屈は後向き)

(C)の左右ねじりは垂直の上下軸

(右ねじりは下向き、左ねじりは上向き)」

右ネジの法則を理論のベースに据えています。

右ネジの法則とは、

ひとことでいってしまえば、

「地球の自転運動」のことです。

地球は右ネジに回っています。

右ネジの回転とはつまり左回りということです。

三軸の軸回転は、常に、この右ネジの法則・左回りに回転し続けています。

なぜなら、地球が常に左回りに回転しつづけているからです。

わかりずらいなら、軸の回転を理解するためには

右手を親指を立てて、グーしてみます。

親指が軸の方向です。

その他4本の指が軸の回転、左回りになります。

こう言いかえれば、わかりやすいかもしれません。

(1)前屈は水平の左右軸の左側の軸です。

(2)後屈は水平の左右軸の右側の軸です。

(3)右側屈は水平の前後軸の前の軸です。

(4)左側屈は水平の前後軸の後ろの軸です。

(5)右ねじりは垂直の上下軸の下向きの軸です。

(6)左ねじりは垂直の上下軸の上向きの軸です。

それぞれの動きをそれぞれの軸の回転として理解していきます。

身体運動の基本動作

「身体運動の基本動作は以上の3本の軸の回転運動によって成立し、動きによっ

てそれらの運動軸が、ある指向性をもって発生するものとしてとらえます」。

ここは、ちょっと、理解が苦しいですね。

体の動きを3本の軸の回転運動としてとらえるわけです。

回転運動をすることにより、軸、運動の中心である軸が発生する、というくらい

の意味でしょう。

回転することで軸が発生する。それにはある方向性をもった軸だということで

しょう。

6つの動きの軸

「このような6つの動きの軸の指向性が生まれます。

腰を中心に動きで発生する軸について考えてみると、

まず、それぞれの軸が下腹部の中心(丹田)で直角に交叉する状態を生むのが理

想的なバランスとして考えます」。

6つの運動には6つの軸が発生するということです。そして、軸の回転により、

6つの動きが行われるわけです。

その6つの動きの軸の交差点として、例として、下腹部で交わるポイントを考え

てみようというわけです。

動きが不快なときは

動きが不快に感じるときは、その動きにかかわらない他の2つの交叉軸が、

その不快な動きとは反対方向に回旋してしまっているものと理解します」。

ここは、大変むつかしいことを書いています。

「動きが不快」なとき、というのは、「不快な動きとは反対方向に回旋してし

まっていると理解します」。

例えば、左に体をねじって、不快な場合は、これは、体が右にねじれているか

ら、左にねじる動きが不快であるということです。

さらにむつかしいのは、

不快な方向と反対方向にねじれている理由が、

その動きにかかわらない他の2つの交叉軸の回転運動のせいだ、といってるわけ

です。

この説明では、ここを理解できるわけはありません。

その動きにかかわらない軸とは、体のねじりの軸は上下垂直の軸なわけですが、

この垂直の軸がねじれているんだけれども、

このねじれをつくっているのは、垂直以外の二本の軸の運動による、回転運動の

合成の結果、ねじりの運動が生じたんだよ、といっているわけです。

これだけ、わかりやすく書いてもやはり、わからないと思われます。

そういうことを、医学院の教室で教えていこうと思います。

サブコンテンツ

このページの先頭へ