四十肩・五十肩を足から整体する仙台操体医学院の今昭宏先生の臨床に立ち会わせていただきましたので、レポートさせていただきます。

上がらなかった肩が足を整体するだけで上がってしまいました。

なんとも驚きの「脱帽」するしかない臨床でした。

平成29年4月22日のことです。

私はいつものように仙台操体医学院の講習会に参加しました。

その中に、今度から仙台操体医学院に入学されることになった奥様。

奥様といっしょに見学にこられた旦那様がいらっしゃいました。

その旦那様が、肩が上がらないということです。

ちょうど、私の隣に座っていましたので、見るともなく座る姿勢をみますと、

やはり、背もたれに背中をつけて座っています。

なるほど、猫背になり骨盤も後傾しているようにみえます。

いわゆる、私が名付けた「座り病」の特徴がでています。
骨盤矯正と座り病

「肩が上がらないか、なるほどね」と納得しながら、、、。

さて、今先生の臨床です。

臨床ベッドに座ってもらい、動診します。

左肩があがりません。右肩も渋い動きです。

左肩は外転(横から上げる動作です)90度。右肩は100度くらいまでしかあがりません。

この外転動作をしてもらった際、手の甲を上にしてあげていきます。

手の甲を上にすると、メカニズム的に、90度までしかあがらないことになっています。

けれども、手の甲を上にするという、そのことで、すでに、手・前腕が内旋位に歪んでいることを示しています。

また、座位から足を屈曲(太ももを持ち上げる動作)する動作もスムースではありません。

足を上げていくと、窮屈で体幹がうしろに倒れてしまいます。

この動診からも、骨盤の後傾していることは明らかです。

私だったら何をするだろう?と問うてみます。

きっと、骨盤矯正か広背筋を整体するに違いありません。

この猫背の整体からはじめることでしょう。

ところが、今先生。

迷うことなく、足の触診からはじめ、さっそく、左足を触れていきます。

「ほら、ここ凝ってるね~」といいながら「はがし」ていきます。

左足の小指の付け根の筋肉の付着部です。

いま、調べてみますと、小指外転筋といえそうです。

この小指外転筋を「はがす」だけで、アフターの動診をしてもらうと、肩があがりはじめました。

成果がでたら、続行です。

あとは、「ここ自分でやってみて」といって、「はがす」ポジションとはがし方を指導します。

ただ、これだけです。

ただ、これだけ!

「半分くらい良くなれば十分なんだよね~」といいながら、、、。

そんなことをいいながら、十分半分以上良くなっています。

足を上げる動作をやってもらっても、体幹が後ろに倒れなくなっています。

座る姿勢も、背筋が伸びています。

いやいや、驚きです。

その後、自由練習で、出席した人たちの手で、下肢、ふくらはぎ、前脛骨筋を「はがし」、整体してもらうと、

なんと、両腕とも上まで上がる様になったではないですか!

これもまた、肩や上肢には手を触れることなしに。

いやいや、驚きの四十肩・五十肩の整体となりました。

これは何が起こったのでしょうか?

こんなことを考えてみます。

足の小指のラインですから、東洋医学的には「膀胱系」といえます。

膀胱系は小指のラインから下肢の後面、さらには、背中までも支配します。

この膀胱系を参考に、解剖学的に筋肉の連動を想定することができます。

小指・小指外転筋のコリが背中までも影響をあたえ、さらには、肩のうごきにまで支障を出していたのでしょう。

小指・小指外転筋のコリが骨盤を後傾させ、猫背になり、広背筋や脊柱起立筋にまで影響をあたえ、肩があがらなくなった、ともいえましょう。

ただ、この小指のコリが悪さをして!

足上げの動診と肩の動診でこの足指のコリを見抜く今先生の慧眼(けいがん)たるや、なんといったらよいのでしょう。

なんともスバラシイ臨床を拝見させていただきました。

ありがとうございます。

仙台操体医学院の今昭宏先生がこの臨床動画をフェイスブックにアップしました

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