今昭宏先生の「楽しくわかる操体法」から、かかとのばしを紹介します。
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操者は本人の足の方に楽な姿勢で座ります。

両足の踵のあたりに親指の腹の部分を軽く当てます。

押し出してくるかかとに軽く抵抗を与え、左右どちらが気持ちいいのかを調べます。

つらいときは無理に行いません。

いい感じのほうがあったら、それを味わってもらいます。

味わった後、気持ちよく力を抜いてもらいます(脱力)。

さらに、その余韻も味わってもらいます。

操者がつらい姿勢では、つらさが伝わりますので、楽な姿勢をうまくみつけて抵抗をかけてください。

「膝の裏が気持ちよくのびるように、からだ全体でゆっくりとかかとを押し出してください。

いい感じをしっかり味わって、力を抜きたくなったら気持ちのいいように脱力してください」などと言葉かけをしてあげます。

抵抗は、相談しながら強弱を調整し、操者もやりやすいように、そして気持ちよくなるように工夫してかけるようにします。

のびてくる反対の足は縮んできますので、その足を軽く持って、抵抗をかけてあげてもいいです。

脱力した後はすぐ手を離さないで、そのまま余韻が味わえるようにしましょう。

両足がなんなくのばせるようになったらおしまいです。
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かかとをのばすんですが、

この操法はつかいようによっては、さまざまな応用が利く操法です。

かかとをのばすというのは、実は、股関節をのばしたり、骨盤をのばしたりしているわけです。

ですから、この操法は、股関節と骨盤矯正の操法なわけです。

これまでにも、このかかとのばしをするだけで、

坐骨神経痛のいたみが消えた症例がありましたからね。