7月6日の操体医学院の授業です。

今月から入学した青森のIさんのリクエストにお応えしてI-POSITIONをやることになりました。

スタンダードなI-POSITIONからそのバリエイションまで、結構あるものです。

Iさんが操者となって、I-POSITIONです。コンタンが抵抗のかけかた、また、その抵抗の意識の持ち方を指導します。

抵抗のかけかたとは、「踵で踏む」のか、「つま先側」で踏み込むか、どちらが「快」であるか、またはどちらが踏み込みやすいのか、という問いかけです。

また、意識の持ち方とは、操者が「どこに効かせようとしているのか」、「どこを狙っているのか」、早いはなしが、「何をしようとしているのか」ということを明確にすることです。

これは、あきらかに「施し」ですけれども、「計らい」を信じて、漫然と操法をするより、効果はあきらかにちがってきます。

コ~ン先生が踵を「踏み込む」抵抗と「引く」抵抗とがあることを示します。
「統計をとってみると、結構、引く抵抗の方が快の人が多い」といいます。

ここからコ~ン先生の「秘伝I-POSITION」です。

ベッドから伸ばしている左足を患者役になったIさんは、「引く」ほうが
「快」だといいます。「左足を引くのが快だったら、反対のベッドに上げて曲げている右足は伸ばした方が快のはずだから、右足はのばしてみて」とコ~ン先生。

左足「引き」抵抗の右足「伸ばし」抵抗です。

その逆ももちろんあるわけです。

左足「伸ばし」の右足「引き」抵抗も。ケースバイケースです。

受けたIさんの反応も上々です。体幹ねじりの可動域も良くなっています。

「こういう動きっていうのは「三軸」にもなっていくんですか」と伊澤さん。

ここでまたコ~ン先生秘伝の「三軸ーI-POSITION」です。

Iさんの体幹ねじりの「快」のPOSITIONは、「右ねじり」です。

そこから、体幹を前屈にすると、三軸目は左肩下げ(左側屈)になります。
体幹を後屈にすると、三軸目は右肩下げ(右側屈)となります。

また、二軸目を左肩下げ(左側屈)にしますと、三軸目は後屈。
二軸目を右肩下げ(右側屈)にしますと、三軸目を前屈となります。

「ここまでできれば立派なもんだ」とコ~ン先生。

「三軸ーIPOSITION」をイメージするためには、やはり、「十字のベルト三軸」または、「三軸太郎くん」の理解はかかせません。

コ~ン先生「中村さんも何かやってみない?」とご指名です。

そこで私は「手抜きI-POSITIONを」を披露させていただきました。

な~んのことはない、足を曲げてベッドに上げる足をはしょって、そのまま、ブラリと足を下げたまま、体幹をねじってもらい、操法をかけるというものです。

さらに「小技」で股関節や臀部をプッシュします。コ~ン先生先生すかさず「圧をかけてるんでしょう」とみえみえです。「圧をかけてもおもしろいんだよね~」といってくれます。

実は前日、「椎間板ヘルニア」で一年ほどお悩みの患者さんがいらして、その方は、臀部から大腿後面、どうやら大殿筋の停止部である殿筋粗面にツッパリ感をおもちだったのですが、この殿筋粗面に「圧」を加えながらI-POSITIONをおこなったところ、一発でOKになった事例があったからです。

加藤先生考案のI-POSITION。いろいろなバリエーションが可能なこともこの操法の魅力となっていますね。