筋膜リリースについて藤本先生の論文です
筋膜リリースについて、藤本靖先生が、2005年2月「日本補完代替医療学会誌」に発表された「ロルフィング概説」を参考にしながら、筋膜リリースについてその要点を紹介します。
筋膜リリースについて
筋膜リリースの「筋膜」とはいったい何なのでしょうか?
ウイキペディアから引用します。
「筋膜とは、体のすべてを覆っているネット状の繊維です。
骨や筋肉、内臓、神経、血管などを覆い、
体の表層から深層まで体の隅々まで立体的に支えています。
第二の骨格とも言われている程、
体を支える為に必要なもので、
重要な働きをしています。」
「筋膜は構造の器官であり
三次元空間では
身体を正しく保つための器官である」
~ロルフ博士~」
「筋肉そのものではなく、それを取り囲む筋膜の解放を目的としている」(藤本靖・ロルフング概説)。
というように、
つまり、筋膜とは、「体のすべてを覆っているネット状の線維」ということになります。
この筋膜にアプローチする手技がロルフィングです。
ロルフィングとは?
藤本靖先生のロルフィング概説から引用します。
「ロルフィングとは、米国生まれの手技療法である。
軟部組織(筋肉・筋膜・靭帯・腱など)に働きかけて、
姿勢と動きの両面から身体全体のバランスをとることを目的とする」。
ロルフィングの創始者は、アイダ・ロルフ博士であり、
「軟部組織に働きかけて、
身体の各部位をあるべき場所に配置し全体のバランスを調整する」
理論と技術を開発した、とされています。
このロルフィングのオリジナリティ・独自性はつぎの2点である。
①筋肉・内臓など体内のあらゆる器官を取り囲み支持している「筋膜」に着目した。
②身体全体の姿勢と動きを「重力」とのバランスで捉えた。
②については、ここでは、おいておくことにして、①「筋膜」に着目したことは評価されていいことだと思われます。
ロルフ博士により「筋膜」が整体の対象として認識されたわけです。
筋膜リリース
この筋膜を整体する手技がロルフィングということです。
ですから、筋膜リリースというのは、実はロルフィングのことを指し示しているのだと、私は考えます。
この筋膜リリース・ロルフィングは、
「指、手の甲、前腕などを用いてゆっくりと時間をかけて圧を加えながら組織を押し伸ばすという独自の手技方法がとられる。
マッサージなどでみられるような揉んだり、さすったりという手技を用いない理由をつぎのように説明しています。、
「ロルフィングは筋肉そのものではなく、
それを取り囲む筋膜の解放を目的としているためというのがその理由である」(藤本靖・ロルフィング概説)
筋膜リリースのまとめ
ですから、筋膜リリースとは、筋膜の解放を目的としている手技であること。
圧を加えながら、組織を押し伸ばす手技であることが理解できたと思います。