最近、よく使う操法が、この「つねつね操法」です。
皮膚をつねったり、引っ張ったりしていきます。
今昭宏先生がその著書「楽しくわかる操体法」の中で、「つまみ上げ」ということで、この操法を紹介しています。
「楽しくわかる操体法」から紹介します。
「症状のある周辺の皮膚をまんべんなく薄くつまんでみて下さい。
他よりも厚くなっていて、異常に痛いところや鈍くて感じないところ、あるいは、硬くはりついたようになっていて、指が滑ってつまめないところがある場合があります。
そういうときは、皮膚をつまんだまま指の体温で温めて下さい。
少しずつ軟らかくなってくるので、それに合わせてそっと「引きのばしていく」ように持ち上げてみてください。
「痛いけれども気持ちがいい」という引っ張り方になります」。
さらに、紹介を続けます。
「指で、あちこちの皮膚をつまんでみてください。
つまむときの厚みをいろいろと変えながらつまんでいると、異常に痛いところが見つかることがあります。
痛みや不快感というのは、からだからの大切な情報ですから、皮膚の操体を行う際のガイド役として使うことができます」。
この「つねつね操法」をいろいろ応用しながら整体に役立てています。
たとえば、「つまむときの厚みをいろいろと変えながら」と書いてあるように、
皮膚の表面だけを薄く「つねつね」してみたり、
筋肉の層を表面の筋肉と深い層の筋肉をひきはがすように「つねつね」してみたり、
さらには、もっと深く、筋肉が付着している「骨」からひきはがすように「つねつね」してみたり、
さまざまな、バリエーションで皮膚・筋肉を整体していきます。
なかでも、最近の気づきは、筋肉は表層筋と深層筋が癒着しているということです。
この表層筋と深層筋の癒着が関節可動域制限を引き起こしている場合が多々あるということです。
たとえば、四十肩・五十肩の関節可動域制限の原因となっている場合があります。
このような場合には、もんだり・動かしたりするよりも、この表層筋と深層筋の癒着を解消するために、この「つねつね操法」は有効になります。
つままれて「痛い」ところは、どうやら、皮膚・筋肉が癒着しているところのようです。
その癒着を解消していきます。
「つねつね操法」はこの癒着を解消するためには大変有効な操法と言えます。