肘の内側が痛いといいます。肘の内側とは小指側のことをいいます。

肘の内側の痛みを通称・ゴルフ肘。上腕骨内側上顆炎といいます。

この方は、もとは、膝が痛くて通院していただいているのですが、本日は、ついでに、

「実は肘も痛くて」といいます。

ここです。
上腕骨内側上顆炎(1)
「膝が痛いから、ついつい手が膝にいって、さすったりしていたせいかしらね」と心当たりをおしえてくれます。

なるほどです。膝をさする動作をしますと、腕・前腕が伸びたり縮んだりします。

この動作になにか原因がありそうです。

上腕骨内側上顆炎・ゴルフ肘

上腕骨内側上顆には、手の筋肉が多数くっついています。

手をグーする筋肉、屈曲する筋肉が付着しています。

ですから、最初、想定するのは、前腕の筋肉のコリが原因かもしれない、

また、これまでの臨床から、前腕のねじれが原因だったりしたことはたびたびあります。

そのような場合には、前腕の「雑巾しぼり」操法で解決するものです。

ところが、この方のゴルフ肘・上腕骨内側上顆炎、これまでの、そのようなアプローチでは、成果がだせません。

上腕骨内側上顆に触れると、「痛い!」といいます。

ハテサテ、原因はどこにあるのでしょう?

腕を伸ばしてもらいます

両腕をのばしてもらいます。

すると、明らかに、肘の痛い右腕のほうが、肘から外に開いています。

これは、上腕二頭筋・ちからコブの筋肉がはたらくと、同時に、前腕をそとにねじる作用がはたらくことを示しています。

ですから、右腕が外に開いているということは、腕・上腕に何か負担がかかっていることを示していると考えることができます。

けれども、それが、ちからコブの筋肉のせいなのか、その裏側の上腕三頭筋のせいなのかはやってみなければわかりません。

まずは、上腕二頭筋・ちからコブの筋肉に「ストレッチ操体」を試みます。

残念なことに、上腕骨内側上顆の痛みはひきません。

それでは、裏側の上腕三頭筋に触れていきます。

「痛たたた、痛い、痛い」と声をあげます。

どうやら、ここに何かありそうです。
上腕骨内側上顆炎(2)
肘に触れてみます。

「あら~、痛くない」

どうやら、上腕三頭筋のコリが上腕骨内側上顆に悪さをしていたようです。

やはり、定説は疑ってみなくてはなりません

内側上顆炎(ゴルフ肘)また外側上顆炎(テニス肘)の臨床にはなんどもあたってきました。

けれども、いつも、いつも、定説のとおりではないということです。

内側上顆炎だから、前腕に原因があるわけではなく、上腕に原因がある場合も、このようにありうるということです。

過去の臨床を踏まえながら、なおかつ、過去の臨床にとらわれない姿勢が大切なのだと改めて気づかされた臨床となりました。

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