四十肩・五十肩、結帯動作の探求です。
つくづくと、この結帯動作、ひとつのトリガーポイントで決着がつくケースはほとんどありません。
いくつものトリガーポイントがからみあって、結帯動作の可動域制限をかけていると実感しております。
上腕三頭筋の長頭の走行にガムテープを貼りました。
この上腕三頭筋の長頭の走行のガムテープに貼ったポイントマークの部位です。
ここが今回のポイントです。
このポイントマークの部位ではなく、この部位の上腕三頭筋の長頭の内側の「ヘリ」と外側の「へり」がポイントです。
ちょうど、ここは、上腕三頭筋の長頭が停止「腱」になっている部位なのですが、その深層です。
いつもの解剖学の本によりますと(P173)、
「その深層(上腕三頭筋の大きな停止腱)には肘頭の近位端まで筋線維が存在する。
その停止腱の深層の筋線維の多くは、内側頭の筋線維である」。
この内側頭が上腕骨に張り付いているわけです。
そして、この内側頭が上腕骨に張り付いてる部位が癒着しています。
ここを整体しますと、結帯動作の可動域制限が改善するケースがあります。
上腕三頭筋そのものは、
①肘関節の伸展
②肩関節の伸展(長頭のみ)
ということで、肘・肩を伸ばす作用だけなのですが、
この三頭筋の内側頭にコリ・拘縮、骨膜の癒着が生じますと、
前腕の回内の動作に制限をかけるものと思われます。
肘頭に停止しているため、
前腕を回内(内ねじり)しても、回外(外ねじり)しても、その支柱のような働きをしているため、
ここにコリ・拘縮、骨膜の癒着が生じますと、回内(内ねじり)しても、回外(外ねじり)しても、動きがスムーズではなるのではと考えております。
皆様の臨床で検証していただければ幸いです。