雪が30センチも積もった日、
はるばる沿岸、釜石市から成長痛・オスグッドということで、予約通りご来院いただきました。
中学二年生の娘さんが、成長痛・オスグッドで左の膝が痛いということです。
スポーツはやっていなくて、文科系のクラブ活動ということです。
運動はやっていないけれども、膝が痛い、成長痛・オスグッドというわけです。
ハテサテ、不思議です?
聞けば、踊りとかが好きで、芸能人のDVDを見ながら、それに合わせて踊ったりするのが、好きなんだそうです。
でも、その程度の踊りで、成長痛・オスグッドを発症するのでしょうかね~?
それで、軽く、「ふくらはぎ」に触れてみたわけです。
やはり、カチカチです。
この成長痛・オスグッドの原因はやはり、間違いなく「ふくらはぎ」です。と確信します。
けれども、この成長痛・オスグッド。なぜ、こんなにカチカチになるほど、「ふくらはぎ」が固くなったのでしょうか?
足首が冷たい!
触れてみます。
この成長痛・オスグッド。「ふくらはぎ」ばかりか、足首まわりもカチカチです。
そして、やけに、足首まわりが「冷たい」のです。
「あれ~、これ、足が冷たいね~」といいますと、
お母様が「そうなんですよ、手も足も冷たいんですよ」と答えてくれます。
「ああ~、わかった。これ、足が冷えたからですよ。足が冷えたんで膝が痛くなって成長痛・オスグッドの症状が出てるんですよ。きっとね!」
動いてもらいます
動診です。動いてもらいます。
しゃがんでもらいます。
ほんの、チョットしゃがむだけで、膝に痛みがでます。成長痛・オスグッドに特有の症状です。
うつぶせです。
左膝を屈曲、曲げていきます。
ほんのチョット。30度ほど曲げただけで、膝にいたみがでます。
冷えからくる、膝痛・成長痛・オスグッドという見立てですから、
さっそく、もむより先に、温めます。
アイロンで温めます
冷えといえば、秘密兵器
「アイロン」の登場です。
うつぶせのまま、「ふくらはぎ」を温めます。
ジワ~ッと、ジワ~ッと。
さて。
うつぶせのまま、膝を屈曲・曲げてみます。
あら、まあ、かかとが、お尻につくじゃないですか。
お父様とお母様から歓声がわきおこります。
「なんか、嘘みたい!」
痛みがかなり、やわらぎました。
立って、しゃがんでもらいます。
半分ほどまでしゃがめます。
まだまだ、100点満点ではありません。
温める範囲をひろげます
ふくらはぎを温めただけで、これほどまで、
膝の可動域が良くなって、成長痛・オスグッドの症状が良くなってきました。
けれども、まだ、しゃがむと、痛みが出ます。
ですから、もう少し、温める範囲を広げてみます。
ふとももから、お尻までを温めていきます。
お尻にふれると、もうカチカチです。
お父様にも触れてもらいます。
「あ~本当だ、カチカチだ」と納得です。
また、お尻にふれると、「くすぐったい」と身をよじります。
「くすぐったいは、こっているですから。これだけお尻もこっているということです」と説明し、温めていきます。
そして、しゃがんでもらいますと、もう大丈夫。
しゃがんでも、膝に痛みはでなくなりました。
これで、100点、満点です!
冷えでも成長痛の症状はでるということです
治療はここまでです。
やったことは、アイロンでふくらはぎからお尻までを温めただけです。
けれども、お子様にも、ご父兄にも、それは喜んでもらえました。
「わざわざここまで来てよかった」といってもらえました。
最後に、ふくらはぎのもみ方をいくつかレクチャーさせていただきました。
「温めるだけで、まだ、足りないときは、こうやってくださいね~」ということです。
これまでも、冷えからの腰痛には何度も遭遇したことはありましたが、
冷えからくる成長痛・オスグッドというのは、初めてでした。
けれども、冷やすと、筋肉は固くなり、拘縮するのですから、成長痛・オスグッドがおきてもふしぎではありません。
こんなこともあるんですね~、という症例でした。
やはり、北国、冷えは禁物です。