「90%以上椎間板ヘルニアです」
整形外科で「90%以上椎間板ヘルニアです」という診断を受けてご来院いただきました。
「椎間板が飛び出ている画像をみせてもらいました」といいます。
聞けば、もう介護のお仕事を10年続けてきていて、立っているとお尻に痛みが走るということです。
整形外科では、湿布と痛みどめの処方をうけて、
「これでだめならブロック注射だな」と言われたそうです。
検査をしてみます。
ただ、立っているだけで、お尻に軽く痛みが出るといいます。
体幹の前屈は大丈夫です。
後屈で、右のお尻に痛みが生じます。
体をねじっても、特に右にねじった時に右のお尻に違和感がでます。
本人は「体が硬いですから」という割には、体の動きは良好です。
本人が思っているほど、重症の椎間板ヘルニアではないように、私には思えます。
たとえ椎間板ヘルニアと診断されようとも、整体することは同じです。
椎間板ヘルニアだろうと、慢性腰痛だろうと、ぎっくり腰だろうと、まず、下肢・ふくらはぎから整体していきます。
右のふくらはぎを触れていくと、もう「痛い」といってくれます。
痛いポイントを教えて頂けたので、その反応にしたがってふくらはぎを整体します。
これだけで、左右の膝倒しをしてもらっても、お尻の痛みはでなくなりました。
立ってもらいます。
ふくらはぎを整体する前は、ただ、立つだけで、お尻に痛みがでました。
いまは、もう、大丈夫です。
体を反らしてもらっても、お尻の痛みはもうでません。
「なんで?、たったこれだけのことで?」と質問されます。
ただ、立つだけで、ふくらはぎ・ふともも・お尻の筋肉は、姿勢を保つために作動します。
そこにコリ・拘縮があると、それがトリガー(引き金)となって、悪さをします。
そんなことを説明します。
「椎間板ヘルニアのせいで、お尻が痛いんじゃないんですか?」と問います。
「だって、ほら、ふくらはぎを整体したら、痛みが出なくなったでしょ」と整体した、事実を申し述べます。
椎間板ヘルニアと診断されても、その痛みは椎間板ヘルニアのせいではないこともある、ということです。