耳を整体します
膝の可動域制限があり、定期的にまめに通院いただいている高齢のご婦人です。
膝の可動域制限といえば、ふくらはぎの整体は必須のことですので、毎回まず、ふくらはぎの整体から始めています。
ふくらはぎを整体しながら話を伺っていると、ここ2~3日調子が悪くて、「めまいがする」ことがあるといいます。
めまいといえば、もう耳を整体するしかありません。
ふくらはぎの整体を途中でやめて、耳の整体に移ります。
しっかり、ふくらはぎの感触を手の記憶にとどめたままで。
耳がカチカチに固くなっています
めまいが時々おこるということで、耳を整体します。
これまでの整体の例からも、頭痛であるとか、メニエール病とかの症状を訴える方は、まず間違いなく耳がカチカチに固くなっています。
この方もやはり、耳の固さが伝わってきます。
実際に触れてみると、耳たぶはまだしも、耳のひだがもカチカチです。
「ちょっと痛いよ」といいながら、耳を整体します。
これは、けっこう痛いです。
「自分でも耳をひっぱったりはしていたんだけど、耳のひだのところはもんでなかったですね」と盲点をつかれた感じです。
耳が柔らかくなりました。
「こうなると、めまいもでない可能性がありますよ。様子をみてください。そして、自分でも耳をもんでみてください」と伝えて、また、ふくらはぎの整体にもどります。
ふくらはぎに触れてみます。
するとどうでしょう。
ふくらはぎがフワフワになっています。
先程のふくらはぎの感触とは全然違います。
触られた感じが自分でも違うことがわかったのでしょう、「ほんとだ~」と驚きます。
これで、しゃがんでもらいます。
さすがに、奇跡はおきませんでしたが、可動域は少々改善されています。
コリ・筋肉の固さについて考えてみます
筋肉のコリをみつける一助として、またトリガーポイントを探り出す手立てとして、軸回転の法則なるものを考案しました。
確かに、可動域制限をかけているコリを探る上では、大変有効な法則であることがわかってきました。
けれども、この耳の固さを整体すると、全身が柔らかくなり、ふくらはぎまで柔らかくなる現象を説明することはできそうにありません。
確かにこの感触の柔らかさというのは、施術者の主観ですから、客観的なデータではありません。
けれども柔らかくなりました。
こんなことを考えます。
軸回転の法則は確かに有効だが、これは筋肉のつながりを考える上では有効だということです。
この耳の整体というのは、きっと、筋肉のつながりというよりは、体表をおおっている皮膚であったり、
筋・筋膜をおおっている「筋膜」の整体になっているのではなかろうか、ということです。
「筋膜」も皮膚も体表をおおっている一枚の「皮」です。
この皮が柔らかくなることによって全身が柔らくなったにちがいないということです。
筋肉には筋肉の整体の法則が。
皮膚には皮膚の整体の法則が。
筋膜には筋膜の整体の法則が。
それぞれありそうです。
またまた、体の整体を探求していかなくてはなりません。