股関節の痛みを操体法シンボル図で整体する

股関節・鼠径部に痛みがあります

股関節・鼠径部、太ももの内側の付け根に痛みがでるといいます。

さっそく、動診してみます。

右の鼠径部の痛みということですので、右足だけ片膝立てた状態で動かしてもらいます。

右足の外倒し、外旋・外転の動作では、45度ほどのところで、可動域制限がでて、お尻に痛みがでます。

以前から、お尻の痛みも訴えておりました。

また、足を伸ばして、右足を外に開くと(外転)、これまた45度ほどの開脚で可動域制限が出て、これは鼠径部に痛みが出ます。

このような動診を踏まえて、軸の回転の法則がどこまで妥当するのか検証してみます。

はじめは股関節の外転についてです

股関節を外転すると、鼠径部に痛みが出ます。

股関節の外転ということは、操体法のシンボル図をあてはめますと、

右の横の〇が外転の動作に相当します。

この右の横の動作で可動域制限と痛みがでるということは、

その反対の動き、〇にコリ・拘縮があるにちがいない、と考えます。

つまり、左の横の〇です。

この左の横の〇の領域を探っていきます。

内転筋・縫工筋・半腱様筋・半膜様筋。

さらには、下肢に移行し内側の腓腹筋。

それぞれの筋肉のコリに触れながら、可動域の変化、痛みの出現の変化を検証していきます。

すると、どうやら、内側の腓腹筋がもっとも有効な原因の筋肉であることがわかりました。

あとは、この内側の腓腹筋を整体します。

この整体は。腓腹筋を骨から剥がすというスタイルではなく、腓腹筋とヒラメ筋との筋膜の境目を剥がすような整体となりました。

すると、股関節の外転の可動域制限はほぼ解消されました。

膝倒しの可動域制限です

この膝倒しの可動域制限は膝を外に倒すと、可動域制限とお尻に痛みがでます。

股関節の外旋の動きでの可動域制限と考えます。

外旋の動きは、操体法のシンボル図でいえば、

右の斜め前ということになります。

この右斜め前の外旋の動きに拮抗する筋肉は、内旋する動きです。

内旋する動きは、操体法のシンボル図では、左斜め前の〇になります。

この領域にコリ・拘縮があるにちがいありません。

太ももで言えば、内側広筋、下肢にさがって、これは、脛骨に沿ったヒラメ筋ということになります。

さらには、三陰交である後脛骨筋と長趾屈筋です。

脛骨に沿ったヒラメ筋を整体すると、確かに可動域は改善します。

けれども、もう少し、欲をだします。

裏の経絡を整体します

左斜め前の〇の裏の経絡も整体します。

つまり、右斜め後ろの〇です。

これは、腓骨に付着する、ヒラメ筋ということになります。

ここを整体します。

ここが大当たりの本物のトリガーポイントでした。

股関節の可動域は改善され、お尻の痛みも解消しました。

そういうことだったのです!