マッサージ屋さんにいったら動けなくなって、、、
約一年ぶりにご来院いただきました。
左足をひきずるようにしてやってきました。
「どうしたんですか?」と私。
「いや~、二日前に、ちょっと、手もみのマッサージ屋さんにいったら、お尻がこってますね~ということで、ゴリゴリもまれたら、昨日からこんなになってしまって動けないんです」といいます。
オヤオヤ、これはどうしたんでしょう?
写真のキネシオテープを貼った、左の臀部、中殿筋に、軽く触れるだけで「痛い」といいます。
動いてもらっても、仰向けで両膝を左にたおしますと、左の臀部が圧迫されて「痛い」といいます。
「痛い」部分には触れないで、遠くからアプローチするというのが、操体法の鉄則です。
ですから、臀部から遠い足、「ふくらはぎ」にアプローチしますが、痛みに変化はありません。
これは、お尻が痛めつけられ、痛みもお尻に発生するという、原因も、痛み、つまり結果も同じ場所というケースです。
お尻にアプローチしていきます。
どうやら、お尻の筋肉を縮めてあげる「皮膚の操体」をしてあげますと、
お尻の痛みは軽減します。
けれども、完全にゼロにはなりません。
お尻の筋肉を縮めてあげると、痛みが軽減するということは、
そのマッサージ屋さんでグリグリもまれて、お尻の筋肉がすっかり伸びてしまったのではなかろうか?と推測できます。
お尻の筋肉が伸びてしまい、そのせいで、股関節や骨盤を支える力が発揮できなくなり、不安定になり、足をひきずるような動作になったのではなかろうか、と考えます。
中殿筋へのキネシオテープとアイシング・「氷の操体法」を施します。
お尻の痛みはやはり、軽減しても、完全にゼロにはなりません。
「これで、様子をみて、症状に変化がない場合は、やはり整形外科を受診してみて下さい」とご提案します。
「お尻の筋肉を強モミされすぎて、痛めつけられてしまい、炎症を起こしている可能性もあります。快方に向かわない時は早めに整形外科にいってみてくだい」と申し添えます。
私も「手もみ操体法」ということで、筋肉にアプローチするわけですが、このようなケースに遭遇しますと、
「もみ」の強さには細心の注意が必要なのだと、改めて思い知らされました。