腰痛の原因について
阿保徹先生の「なぜ病気になるのか」を引用しながら、
腰痛になる原因について、考えていきます。
それでは、引用していきます。
「これまでの病気(腰痛)の捉え方には、外からの原因で起こるという考え方が希薄だったような気がするのである。
私は、病気(腰痛)は外部の原因で、あるいはその人の行いが原因で起こるような気がしてきたのである。
病気(腰痛)は、無理を続ける、心労が重なる、あるいは本来運動するために筋肉を発達させた動物である人間が、筋肉を使わな過ぎることによって起きるのだと考えるのである。
進化することによって得た機能を使い過ぎる、逆に使わな過ぎるということが原因となって破綻を招いているのだと思う」。(P45)
非情にシンプルなことを述べています。
腰痛の原因は外にあるということです。
外とは、つまり、環境ということです。
環境とは、日常生活ということです。
当院の患者さんをみていても、日常生活の習慣・クセが腰痛を招いているのだと、痛感します。
ですから、ご来院いただいて、問診の際、
必ず「お仕事」の内容を聞きます。
すると、なぜ、腰痛になったのかがイメージできてきます。
腰痛の治療法を間違えると恐ろしい腰痛
それでは腰痛についての安保先生の解説です。
腰痛を訴える人も非常に多い。
そして、病院に通っても治ったためしがないといわれるほど厄介な病気である。
では、なぜ病院に行っても治らないのか。
答えは明快である。
腰痛には、必ずといっていいほど痛み止めが処方されている。
だから、治らないのだ。
腰痛が治らない原因はもう一つある。コルセットである。
痛み止めを処方して、その上にコルセットである。
この二点セットをやれば、腰痛はひたすら悪化する。
薬で血流を止め、そのうえに、コルセットで身動きできないようにするわけだから、さらに血流は低下する。
二つの治療法によってダブルで血流を止めているのだから、筋力はさらに低下していく。
腰痛はますます悪化するわけである。(P63)
腰痛はすなわち血流の問題だということです。
痛みどめをのむことで、体の中から血流を悪くし、
コルセットをすることで、体のの外から血流を悪くしているわけです。
これでは、腰痛は良くなるはずがありません。
腰痛にみまわれたなら、血流を良くすることを心掛けていかなくてはならないということを、
阿保先生は教えているわけです。