四十肩・五十肩の臨床において、この結帯動作を解消することが私の研究課題となっています。
「前腕から、上腕、肩甲帯、肩甲骨、さらに腰部までもふくむ、
体幹の上肢全体の問題のようだ、ということです」。
このように、「結帯動作と肩甲挙筋」のレポートの中で記しました。結帯動作と肩甲挙筋
このことに、まず、間違いはないはずです。
また、あらたなアプローチ、整体のポイントです。
四十肩・五十肩で通院していただいています。
もう、ほとんど、完治といっていいほどまでに、良くなっています。
はじめにいらしたときは、本当に悲惨で、右肩がほとんど動かない状態でした。
本人の日常生活での努力もあり、驚くほどの回復力をみせました。
残すは、あとわずかな、結帯動作のこわばりを残すのみとなっています。
しらみつぶしに、結帯動作の整体ポイントを探していきます。
大胸筋の下から手をいれて触れていきます。
「骨格筋の形と触察法」の記述だと、こうなります。
「なお、外側方から大胸筋と胸郭の間に指を押し込むと、小胸筋を皮下に触察できる」
このようにして、小胸筋に触れながら、結帯動作を行ってみたところ、「ガツン」と私の手に、小胸筋の筋腹の衝撃が伝わってきました。
なるほどです。
この結帯動作をこの小胸筋が邪魔をしているようです。
小胸筋を整体します。
やはり、予想通り、結帯動作は改善されます。
100%ではありませんが、可動域は改善されました。
この小胸筋も結帯動作の動きを制限する原因の一つといえそうです。
さらには、この小胸筋の筋肉の連結をみていくと、
「烏口腕筋、内肋間筋と筋連結がある」とあります。
そこまで、視野に入れながら、結帯動作の制限因子をまたさらに探求していきます。