いわゆる坐骨神経痛の症状です
いわゆる坐骨神経痛の症状です。
左のお尻からふくらはぎにかけて痛みが走ります。
お尻から足にかけて痛みや痺れが出ると、整形外科的には、いわゆる坐骨神経痛という診断になります。
立ったままで、動診してみます。
体幹を前かがみする動作は、問題ありません。
体を左にねじると、左のお尻とふくらはぎに痛みが出ます。
また体を後ろに反らしても、お尻に痛みが出て、可動域制限が出ます。
けれども、仰向けになってもらい、両膝を立てて、左右に倒してもらっても、これは、お尻やふくらはぎには痛みが生じません。
また、この膝倒しでは、可動域制限はありません。
立位では痛みと可動域制限はでるが、仰向けではでません。
こういった、動診の場合、その可動域制限と痛みの原因は往々にして、上肢、腕から肩にかけて原因がある場合がおおいものです。
座ってもらい、結帯動作の動診をしてみますと、
右の腕の結帯動作で可動域制限があることがわかります。
右腕を整体していきます。
この右腕の結帯動作の可動域制限、なかなか手強いです。
手強いとわかれば、アプローチは最も遠い所から攻めていきます。
指からです。
右手の人差し指の可動域制限がわかりました。
ここから整体していきます。
そして、前腕へ。
ここで、立位で動診してもらいますと、
体幹を左にねじっても、ふくらはぎに痛みがでなくなりました。
後ろ反らしの可動域も改善されてきました。
これは、もう、攻めるしかありません。
前腕の前面、屈筋群、また、後面の伸筋群、いずれも丁寧にしらみつぶしに整体していきます。
すると、さらに、坐骨神経痛の症状は改善されます。
お仕事を聞けば、保育園での補助業務ということです。
保育園のお仕事は、実は、大変な重労働です。
手から肩、また足、腰まで、全身に大きな負担のかかるお仕事です。
手ももちろん使います。
手の使い過ぎからくる、前腕のコリ・拘縮が腰、足まで制限をかけてしまうわけです。
前腕のコリ・拘縮が背中をまるめ、猫背にし、それがさらに、骨盤の向きも、後傾させてしまう、という説明もできます。
いずれにしても、前腕のコリ・拘縮が坐骨神経痛の症状を引き起こすこともある、という症例です。
ですから、この方の整体は、今後、結帯動作の改善を狙った整体をすすめることで、
さらに、坐骨神経痛の症状も改善されていくということです。