変形性膝関節症と膝関節の整体の続きです。
変形性膝関節症と膝関節の整体
変形性膝関節症の特徴は、明らかに、O脚なわけです。
大腿・太ももが外転(外に開き)、外旋(外にねじれる)ことで、
脛骨・下肢の骨の内側と大腿骨の内側が擦れ合うことにより、内側の膝関節の軟骨がすりへり、
脛骨と大腿骨の骨膜どうしが触れあうことで、膝関節に痛みが出ると説明されています。
痛みのセンサーは骨膜に多く集まっているからです。
この方の整体、筋肉のコリ・拘縮を念頭におきながら、すすめてきたのですが、なかなか上手くいきません。
そこで、大腿骨と脛骨の整体を試みることにしました。
腸脛靭帯のハリを感じ取ることができるので、このハリの解消をひとつの指標に大腿骨と脛骨の整体を試みます。
この整体がうまくいったかどうかは、膝関節の屈曲の可動域が良くなるかどうかを指標にします。
腸脛靭帯は脛骨の外側顆に付着します。
この腸脛靭帯のハリが緩むポジションを探します。
太ももはO脚ですから、もちろん、外転・外旋しています。
下肢もそれに接続して同じ方向にねじれていると思われます。
ところが!
下肢を矯正方向であると思われる、内旋にしても、膝関節の可動域は良くなりません。
されば、とて、下肢を外旋にして、膝関節を動かしてみます。
あきらかに、膝関節の可動域は良くなります。
そういうことです!
下肢を外旋位にすると、腸脛靭帯の距離が短くなります。
下肢を内旋位にすると、腸脛靭帯は距離が長くなるので、ハリが出現します。
なるほどです。
大腿骨が外旋、脛骨が外旋では、どちらも外旋位へのねじれであるため、
膝関節だけをみれば、まっすぐで、ねじれていることには、ならないわけです。
大腿骨が外旋位、脛骨が内旋位に変位することで、膝関節にねじれが生じるわけです。
また、下肢がより多く外旋位に変位した場合もかんがえられますが、、、。
けれども、この方の場合は、下肢は、内旋位にねじれていたようです。
なぜなら、下肢を外旋位にすると、膝関節の可動域も腸脛靭帯のハリも緩和されたからです。
やっと、膝関節のねじれの方向をみつけだすことが出来ました。
膝を曲げてもらっても、膝関節のクリック音も解消されてきています。
やっとこれからが、膝関節の整体のスタートです。