手と足の軸回転の経絡の探究

軸回転の法則について、以前にレポートしました。

「軸の回転とトリガーポイント」
「軸の回転とその軌跡」
「軸回転の軌跡と回旋について」

この軸回転の法則はトリガーポイント・コリを探す際の指標として、大変すぐれた威力を発揮し、私の臨床では欠かせない武器となっております。

そして、また臨床で使うにつれて、この軸回転の法則の妥当性というのをしみじみと実感しております。

けれどもまだ、ひとつだけ、理解・応用できない点がありました。

この軸回転の法則は下肢ー大腿ー体幹ー上腕ー前腕というすべてのパーツにおいて応用できます。

その軸回転の軌跡のラインも出来上がっています。

けれども、「手・指」・「足・足指」にはどのように対応させてよいのかが理解できずに、探究しておりました。

それが、やっと、私なりに解決することができました。

屈曲ー伸展
右回旋ー左回旋
内転ー外転

この三つの軸回転の動き、6つの動きをを5本の指にどのように対応させたらよいのか?

という問題です。

東洋医学の経絡を参考にします

私は、「はり師・きゅう師」の国家資格を取得していますから、

東洋医学の経絡・経穴については、それなりに学ばせていただきました。

東洋医学の経絡は体の動き

屈曲ー伸展
右回旋ー左回旋
内転ー外転

に対応するように工夫されています。

指にも、それぞれの経絡が割り振られています。

それを参考にしながら、自分なりの軸回転の法則にあてはめ、あとは、臨床で検証すればよいわけです。

臨床で成果を出すことが出来れば、この軸回転の法則の手の経絡は実効性があると判断できます。

まずは、屈曲ー伸展からです。

屈曲ー伸展は、肺経ー大腸経、また足であれば膀胱経ー腎経が対応しています。

親指は肺経ですから、素直にそのまま当てはめます。

親指は「屈曲」です。

では、伸展は、これも素直に親指の反対の指「小指」を当てはめます。

小指は「伸展」です。

すると、直観的にスイスイとアイデアが浮かんできます。

あとは、実証するだけです。

外旋は人差し指・第2指。

内旋は薬指・第4指。

外転・内転は中指・第3指です。

中指は内転と外転の二つの動きに相当するのですが、これは、中指の橈側と尺側で割り振ります。

そう、橈側を外転。

尺側が内転です。

あとは、臨床で検証するだけです。

肩関節の外転に軽い違和感があります

この日の臨床は、すべて、この指の軸回転の法則の検証から始めます。

座位で、肩関節を外転していきます。

肩関節の横上げです。

右も左も軽く肩関節の外転の動きに違和感、可動域制限が感じられます。

肩関節の「外転」可動域の違和感ですから、中指を整体します。

中指の橈側・尺側はあまり気にせず、中指の基節骨を整体します。

検証します。

予想通り、肩関節の外転の動きは軽くなります。

この整体を受けた患者さんも驚いて、

「中指を整体するだけでいいんですか?」

「ほかの指はやらなくていいんですか?」

と普段は寡黙なこの患者さんが問いかけてきます。

そう、外転・内転は中指で正解です。

このことは、あとに続いた、ふたりの患者さんでも確認できました。

回旋を検証します

首を左に動かすと、可動域制限・違和感が出ます。

これは、右手を整体します。

考え方としては、首を左に動かす時に作動するのは、右手の薬指・第4指が相当します。

この動きに制限をかけるのは、右回旋に相当する右手の人差し指・第2指です。

ですから、右手の第2指の基節骨を整体します。

すると、これも予想どおり、首の左回旋の可動域制限が改善されます。

このことは、次の患者さんでも実証されましたので、

右回旋は、右手の第2指・人差し指。

左回旋は、右手の第4指・薬指が相当します。

屈曲・伸展について

屈曲・伸展については、まだ臨床で試していませんが、大丈夫なはずです。

すくなくとも、屈曲・伸展については、指はまだでも、前腕での妥当性は日々検証しておりますので、

親指を前腕の前面の中心へつづくライン。

小指から前腕の後面の中心へつづくラインを整体すれば、ほぼ必ずといってよい成果を出すことが出来ます。

筋肉的に記述すると、

前腕の前面の中心とは長母指屈筋であり、

前腕の後面の中心とは総指伸筋です。

これらの筋肉であれば、整体すればそれなりの成果はでるのは当然でといえます。

手と全身がつながりました

この手の軸回転の解明により、手から全身への経絡・ラインがつながったといえます。

あとは、日々の臨床でその妥当性を検証していくだけです。

足指についても同じように当てはめて良いと考えます。

足指についても検証していきたいと考えております。