
肩こりで首の付け根が苦しい
肩こりにもうずっと悩まされているという20代の女性の方です。
首の後ろの付け根から両肩にかけて、また、腰まで苦しいということです。
ご来院いただいたのですが、アレルギーなのでしょうか風邪をひかれているのでしょうか、マスクをしたままです。
表情はわかりにくいのですが、なんとなく、目がしょぼしょぼしていて、ぱっちり明いていないような印象がありました。
首の動診をしてみますと、首を左右にねじると、可動域はわるくないのですが、どちらにねじっても、左の首筋に違和感が生じます。
また、首を右に倒しても左の首筋に違和感が生じます。
さらに、首を後ろに倒しても、首の付け根に痛みが出ます。
結帯動作の動診をします。
結帯動作の動診も、ご来院いただいたすべての方に必ず行います。
結帯動作の動診でわかることは、結帯動作の動診で問題がなければ、ほぼ上肢には問題はないと判断できることです。
結帯動作の動診で可動域制限が見られる際には、まず上肢から整体することにしています。
この方、結帯動作の動診が、なかなか良好です。
違和感の生じる左の結帯動作は、左手が肩甲骨の間まで伸びて、100点満点です。
逆に右手はそこまで伸びず、80点といったところです。
この段階で、どうやら、この方の肩こりの問題は、上肢、手~腕からの問題ではないなと判断します。
耳から整体します
軽く頭を触れると、耳の固さを察知することができました。
「ちょっと痛いよ」といいながら、耳を整体していきます。
耳の耳朶よりも耳の付け根にコリを感じます。
ですから、耳の付け根にふれながら、左右に伸ばすように引っ張ります。
すると「時々自分でも耳を引っ張りたくなって、引っ張ったりしていました」といいます。
どうやら、ピンポン、あたりのようです。
「耳がこるということは、頭皮全体が固くなっているということですよ」。
さらには、後頭部、僧帽筋の付着部を整体していきます。
ここまでで、ずいぶん首の可動域は楽になり、首の違和感も解消されてきました。
「頭の後ろがこるということは、目が疲れているということですよ」。
眼窩を整体する
仰向けになってもらい、目周辺を触診していきます。
頭の骨に沿って整体します。
そう、経絡経穴でいえば、膀胱系の攅竹(さんちく)ということになるのでしょう。
目のコリ、疲れはここに出るようです。
「目はコンタクトですか?」と尋ねます。
これまた、ピンポン、大当たりです。
コンタクトをいれています。
おまけに、アイシャドウもしっかり入り、アイラインも描かれています。
「仕事から帰ってくると、メガネにかけかえるのですか?」と尋ねますと、
「いいえ、いつもずつとコンタクトです」といいます。
「目が疲れているようですから、目を休める意味でも、帰ってきたらメガネにかえて、目を休ませた方がいいと思いますよ」と伝えます。
「この肩こりはきっと、目からきてますよ」と見解を伝えます。
「しょっちゅう、結膜炎になるんです」といいます。
「目がかゆくなって眼科にいくと、結膜炎といわれます」。
「きっとそれは、コンタクトレンズやアイシャドウの薬品も関係していると思いますよ。
ですから、お仕事のお休みの日には、コンタクトもお化粧もやめて、スッピンで過ごしてみるのも目のためにはいいと思いますよ。
そんな風にして、目のストレスを減らしてあげるのも大切だと思います」と私の考え方を伝えます。
目の周りのひとり整体の仕方を教えます。
さあ、アフターの動診です。
もう首の動きはパーフェクトです。
表情をみますと、もう目もパッチリ明いています。
「目が明るくなった」といってもらえます。
そう、目からも肩こりになったり、首の可動域制限が生じるわけです。