肩こりが顎関節で解消
肩こりと肩回りの不具合が、顎関節を整体することで解消した症例のレポートです。
時々体が苦しくなるとメンテナンスに通院していただいているお馴染みさんです。
「首のまわりがもう苦しくて」といいます。
いつもは、まず「膝が痛い」というのですが、肩こりをまずなんとかして頂戴というご要望です。
上肢の動診をしてみます。
結帯動作はまったく問題がありません。
きれいに手が肩甲骨の間までのびます。
と、いうことは、この肩こり、前腕・上腕・肩甲帯が原因ではないだろう、と推測が付きます。
されば、この肩こりの原因は首から上、頭部にちがいありません。
肩こりと歯の関係について
最近、肩こりと「歯」との関係に気づかされました。
興味のある方は以下のブログを参照してみてください。
①「むずむずする肩こりと筋肉反射テスト」
②「むずむずする肩こり・その後」
③「ムズムズするる肩こり」
ですから、この方に「歯」の具合について聞いてみます。
すると、「歯の噛み合わせが悪くて、以前、歯医者にかよっていた」といいます。
「噛み合わせが悪いということで、右の奥歯をけずられ、すると、今度は、また合わないということで左の奥歯をけずられた」といいます。
それでも、まだ、噛み合わせが悪くて、口を開けるのに不安が残るといいます。
これは、アプローチしてみる価値がありそうです。
動診してみます
首の動きを確認してみます。
首のねじりは、良好ですが、左右の側屈で可動域制限、首筋に突っ張り感がでます。
また、肩関節の外転で、150度ほどまで上げていくと、苦しい感じがでます。
このような肩こりの状態を改善できるかどうか、ということです。
顎関節を整体します
歯の噛み合わせが悪いということで、仰向けになってもらい、口を開閉してもらいます。
すると、口を閉じる動きの時に、下顎がゆらぎます。
顎関節症といえます。
この顎関節のゆらぎ、ズレる感じを整体します。
確認してみると、下顎を左にねじると、この下顎のゆらぎが減ずることがわかりました。
下顎を左にねじり、下顎を安定させます。
すると、予想通り、口の開閉がスムースになり、下顎がゆらがなくなりました。
「口の開閉が楽になった」といってもらえます。
これで、座位になってもらい、肩関節を外転してみますと、
なんと、スイスイあがるではないですか。
首の側屈も、スムーズになりました。
この方の肩こりの原因は顎関節にちがいありません
と、いうことは、この方の肩こりの原因は顎関節の不具合に違いないということです。
顎関節を整体するだけで、肩こり、肩関節の苦しさが解消されたのですから。
また、この方、耳鳴りにも悩まされていて、残念なことに耳鳴りは私の整体の領域を超えていますので、手に負えませんが、案外、顎関節の不具合が原因となって、耳鳴りを発症しているのかもしれません。
そんなことも、考えさせられました。