「健康診断で背骨が曲がってますね」といわれました
「健康診断を受けたら、その先生に背骨が曲がってますね、と、いわれたんですけど」と心配そうです。
「ああ、背骨が曲がってるのね。いわゆる側弯症という症状です。残念なことに、その原因については良くわかっていません。その先生に聞いてみても、背骨は曲がっていると指摘はしても、だからどうしろとはいわないはずですよ」。
「けれども、私は、こう考えます。お腹の筋肉のコリ・拘縮が原因だと考えています。治せるかどうかは別にしてね」と答えます。
脊椎側弯症についての私見
脊椎側弯症の原因について、私は、お腹の筋肉、外腹斜筋のコリ・拘縮だと考えています。
脊椎側弯症については、「構造医学」の本のなかで、その原因として、いわゆる「体育すわり」が指摘されておりました。
けれども、なぜ、「体育すわり」をすると脊椎側弯症になるのか、そのメカニズムは示されていませんでした。
外腹斜筋は、
体幹を前屈
同側方に側屈
反対側方に回旋
という、前屈・側屈・ねじりーと三つの動きをこなす筋肉です。
外腹斜筋の動きと脊椎側弯症
「体育すわり」は体幹の前屈です。
この方は、事務職で机に向かっている時間が長いそうです。
そう、やはり、体幹の前屈の姿勢です。
これだけでは、体幹は前屈するだけで、ただ「猫背」になるだけです。
この前屈の動きにほかの動き、動作が加わると、体幹は前屈以外の動きを構成し、体は歪みます。
脊椎側弯症のメカニズム
このことを考える、理解するためには、「三軸修正法」の理解が必要になります。
三軸修正法については、こちらの本を熟読・考えて、理解してみて下さい。
残念ですが、一読では、理解できないとおもわれます、、、。
この三軸修正法の考え方を応用します。
机に向かって、前かがみをしていると、体幹は前屈します。
そこに、何かの動作で、ちょっとだけ、体を左にねじるクセがあったとします。
すると、体幹・背骨は右に曲がることになります。
また、体を左にねじりながら、前かがみになると、体幹・背骨は左に曲がります。
なぜそうなるのかは、三軸修正法を学びながら、プレセッションという考え方を理解してください。
ここでは、その説明はいたしません。
知りたい方は、こちらのブログを参照してください。
三軸操体法についてのブログ
三軸操体法を理解するために
三軸操体法を理解するために・その1
三軸操体法を理解するために・その2
このように、複合的に動きが組み合わさることによって、前屈しているだけのつもりが、前屈以外の動きをつくりだしているわけです。
脊椎側弯症と外腹斜筋
お腹の筋肉である外腹斜筋は三つの動きを一つの筋肉で演じてくれるため、
この筋肉の動作ひとつで、様々な動き、体のねじれ・歪みを演出するはずです。
そう考えます。
この外腹斜筋がねじれたまま、拘縮してしまうと、そのまま、背面の脊椎を歪ませていくわけです。
こう考えてくると、脊椎側弯症というのは、「猫背」がただ、横の歪みに変わっただけだといってしまうことができます。
そう、「猫背」と「脊椎側弯症」の発症の原因は同じだといえます。
脊椎側弯症を治せるか?
それでは、私に脊椎側弯症が治せるのか?と問うてみると、
「わからない」とお答えするしかありません。
ただ、「わかる」と「治り」ます。
そういうことが、おこります。
ですから、私は、脊椎側弯症のメカニズムがわかり、私なりの考え方をものにしていますので、
「治る」可能性はあるのではなかろうか、と思います。
ただし、これは、日常生活のクセが原因ですから、そのクセの究明が不可欠です。
そのクセがわかれば、一緒に、脊椎側弯症に取り組んでいけると考えております。