膝の痛みはうつ伏せと仰向けでちがう
「朝起きると膝が痛い(2)」でレポートした方の膝の動診が興味深かかったので、そのことについてレポートします。
しゃがむと膝の内側が痛い、また膝を屈曲・曲げると、同じように膝の内側に痛みが出るわけです。
その痛みの出方が、うつ伏せと仰向けではちがうということを教えて頂きました。
仰向けだと膝が痛い
膝が痛いということですから、まず最初は立位からしゃがんでもらい、どのポジションで痛みが出るかを確認します。
しゃがみ切った最後で痛みが出ることがわかります。
続いて、仰向けになってもらい、膝を屈曲・曲げていっても、最後のところで、膝の内側に痛みが出ます。
ところが、うつ伏せになってもらい、膝関節を屈曲・曲げていっても、痛みはでないわけです。
「はて、これはどういうことだろう?
どのように理解すればいいのだろう」
と、しばし考え込んでしまいました。
うつ伏せだと膝関節は内旋する
結局は、このことは、この方の整体の結果を示してくれていたわけです。
この方の膝関節の内側の痛みは、膝関節が外旋位に変位してしまったために、膝の内側にテンションがかかり痛みがでていたわけです。
ですから、仰向けになってもらうと、ただそれだけで、膝関節および股関節は外旋してしまいます。
逆に、うつ伏せになってもらうと、膝関節と股関節は内旋します。
そういうことです。
仰向けで動診すると、ただそれだけで、膝関節が外旋してしまうため、ねじれている膝関節に負担がかかり、痛みが出現します。
ところが、うつ伏せになってもらうと、膝関節は内旋位になるため、この段階で、すでに膝関節が整体されてるわけです。
膝関節が内旋位に矯正された姿位で、膝関節を曲げる動診を行うわけですから、膝の内側に痛みは出現しないことになります。
動診にはヒントがいっぱいです
このように、姿位をかえただけで、痛みが出たり痛みがでなかったりします。
けれども、そこには、整体する上でのヒントが隠されているはずです。
やはり、あたりまえのことですが、
よく観察すること、しっかり考えることが整体には必要です。