典型的な「ぎっくり腰」の症状
先日のお客さんの例です。
「動けば腰に響いて痛い」といいます。
「特に後ろに反らせない」。
もちろん寝返りの動作も腰に響いてできません。
典型的な「ぎっくり腰」の症状といえます。
操体法の動診、また触診などしてみますが、なかなか原因がつかめません。
椎間関節の矯正を試みますが、それも「まあまあ」といったところです。
骨盤の矯正も「まあまあ」です。
操体法の膝倒しや、足曲げなどをしても、あまり効果はでません。
おまけに、動かせば、「腰に響いて痛い」といわれます。
痛みの発生している部位は、腸骨稜の上のあたり、と仙骨、及び仙骨と腰椎を結ぶあたりです。
「ぎっくり腰」の場合、腸腰筋のトリガーポイントでうまくいくケースが多々あります。
けれども、腸腰筋のリリースの操体法を試みるのですが、ちがうようです。
トリガーポイントの発見
もういちど、丁寧に、触診して、反応をみます。
「痛い!」。
やっとハッキリと反応を示してくれました。
あちこち痛いために、どこを触れてもモヤモヤとして痛く、「ここだ!」という痛みを表明していただけませんでした。やっと「痛い!」と反応してもらえました。こうなると、しめたものです。
「中殿筋」です。
「中殿筋」のトリガーポイントと関連痛の部位もピッタリ一致しています。
気づいてはいたのですが、良い反応が出なかったので、見逃してしまいました。
中殿筋のリリース
丁寧に丁寧に「中殿筋」のリリースを試みます。
「カエル足」、その姿勢からの、結果を先につくる操体法。
うまくいきました。腰の痛みもだいぶ軽減され、後ろに反らす動作も上々です。
盛岡せんぼくバランス治療院の見解
この結果から、盛岡せんぼくバランス治療院はこう考えます。
「ぎっくり腰」の原因のひとつは、「中殿筋」のスパズムであると。
また、「腸腰筋」のスパズムであると。
ひとつの仮説です。前屈ができない場合も「中殿筋」。
後屈ができない場合も「中殿筋」。
この仮説を基に「ぎっくり腰」の治療を進めたいと考えております。
ただし、問題は、仮説として、提出した、「腸腰筋」と「中殿筋」、その両方が痛みを発症するケースもあるということです。