しゃがめない原因についての考察です
変形性膝関節症ということで、ご来院いただいています。
階段の上り下りで膝の痛みがでていたのですが、もう膝の痛みは、日常生活をおくる範囲ではでなくなってきました。
けれども、まだ、しゃがむことができません。
膝関節屈曲、90度ほどまで、しゃがんでくると、膝がロックしてしゃがむことができません。
なんとか、しゃがめるところまで治してあげたいのですが、なかなか難航しております。
膝の痛みと整体
これまで膝関節周辺の痛みを整体してきて、明らかになったことは、
膝関節の痛みの原因のほとんどは、膝関節そのものの問題ではなく、膝関節をとりまく筋肉のコリ・拘縮が原因である場合が多いということです。
特に、「ふくらはぎ」のコリ・拘縮に問題がある場合が多いものです。
そして、太ももの筋肉群。
この方の膝に対しても、そのようなプロセスを踏んで整体をしてきました。
その結果、ひざの痛みはもうだいぶ出なくなってきました。
けれども、まだしゃがむことができません。
何かがまだ、このしゃがむ動作を邪魔しています。
お尻の筋肉を整体する
ふくらはぎから太ももにかけて、これまで重点的に整体してきたつもりです。
筋肉もずいぶん軟らかくなってきました。
それでもまだ十分でないということであれば、その整体の範囲を広げていきます。
今回からは、お尻の筋肉を重点的に整体していきます。
すると、可動域が少しですが、改善されてきたように思われます。
大殿筋の筋肉の連結をみてみる
大殿筋の筋肉の連結を調べてみます。
大殿筋は外側広筋・中間広筋・大腿筋膜張筋との連結があることがわかります。
つまり、大殿筋は太ももの筋肉と連結しているということです。
そして、また、大殿筋は腸脛靭帯に停止していることから、太ももの横の筋肉とも一体であることがわかります。
しゃがむことができない、膝関節が屈曲できないということは、その拮抗する筋肉、伸ばす・伸展する筋肉が邪魔をしていると考えることができます。
ならば、この太ももの筋肉群のコリ・拘縮が原因と考えることができます。
けれども、この太ももを十分整体しても、仮にそれがまだまだ不十分だったとしても、成果がだせないのであれば、
太ももからさらにさかのぼって、大殿筋・お尻の筋肉群のコリ・拘縮が太ももを介して膝の屈曲に制限をかけていると考えることも十分にできるはずです。
このしゃがむという動作は、膝関節の屈曲ばかりではなく、
股関節の屈曲の動作も伴います。
さらには、足関節の背屈も。
股関節・膝関節・足関節。
これらの関節が十分に機能しないことには、しゃがむことはできません。
さらには、仙腸関節も、、、。
このことを念頭に置きながら、もういちど、しゃがむことができない、この変形性膝関節症の方の整体にあたりたいと考えております。