これはもう、座り病です

坐骨神経痛と前腕の関係については、以前にも、「坐骨神経痛と前腕のコリ」と題してレポートさせていただきました。
「坐骨神経痛と前腕のコリ」
こういうことに気づくと、同じ症状の方が続いてくれて、ますます、その確信は深くなります。

お仕事は、パソコン関係ということです。

お仕事を聞いた段階で、「ああ、これはもう、座り病だな」と想定が付きます。

パソコンに向かいすぎて、骨盤後傾ー猫背。

立位で体を後ろに反らすと、お尻から腰が痛いーという症状が出現します。

お話をうかがいますと、「歩いているとお尻からふくらはぎまで痛くなる」ということです。

いわゆる整形外科的には間欠性跛行です。

盛岡で人気の整形外科を受診したところ、最初は「ぎっくり腰」ということで、

なかなか痛みがひかないのでMRIで再検査したところ、「椎間板ヘルニア」と診断されてしまいました。

このタイプのいわゆる坐骨神経痛の特徴は、

①立位で体を後ろに反らすと、お尻に痛みがでる。
②立位で体幹を左にねじると、左のお尻にいたみが出る。

この二点です。

なかでもこの②は興味深い現象といえます。

そして、この②の症状は、右の前腕のコリを整体すると、解消するということです。

右の前腕のコリがトリガーとなって体幹のねじりに制限をかけます。

「右の前腕が?」と思うでしょうけれど、事実としてそのような現象が起きます。

この方、結帯動作の動診をしてみますと、やはり可動域制限が出ます。

右の前腕と左の股関節・臀部とは、大いに関係があるということです。

川嶋・バランス療法について

今回の整体を行いながら、川嶋和義先生のバランステストを思い出しておりました。

このバランステストの考え方では、

左のお尻から足にかけて症状がある場合、この左足を「膀胱経」の症とします。

すると自ずから、右の腕は「大腸経」となります。
(この辺の解説は、話が込み入って来るので、はしょりますが、、、)

右の腕の「大腸経」ということは、筋肉的には、総指伸筋の周辺です。

わたしの得意な総指伸筋ー尺側手根伸筋ー肘筋という流れと一致します。

なるほどな~と改めて、いまは亡き川嶋先生の理論に思いをはせてしまったわけです。

この方の、椎間板ヘルニアといわれた症状は、前腕、上肢を整体することで、

半分以上は解消されました。

あとは、座り病ですから、お尻のこりに直接アプローチしますと、

もうかなりお尻の痛みはなくなりました。

坐骨神経痛と上肢・前腕との関係の理解がますます深まった整体となりました。