膝の曲がりが悪いことについてのレポートです。
膝が曲がらない、屈曲の可動域制限をかかえている方は多いものです。
高齢の方であったり、スポーツに励んでいる方であったり。
屈曲の可動域制限の要因のひとつに、ふくらはぎの筋肉が原因である場合によく遭遇します。
ふくらはぎの筋肉といっても、ここ、「ヒラメ筋」です。
腓骨の腓骨頭の後面から付着するので、「ヒラメ筋」とはわかりにくいのですが、「ヒラメ筋」です。
「ヒラメ筋」は、腓骨と脛骨の後面からおこり、かかとに付着します。
その作用は、足関節の底屈、足首を曲げることです。
つまり、膝関節の屈曲とはまったくかかわらない筋肉なわけです。
けれども、この「ヒラメ筋」を整体しますと、膝関節の屈曲の可動域制限は、事実として、改善されます。
このことを、どう考えたらよいのでしょうか?
「ヒラメ筋」の表層には、「腓腹筋」が位置しています。
「腓腹筋」のその作用は、足関節の屈曲のほかに、膝関節を屈曲します。
そして、この「ヒラメ筋」と「腓腹筋」は筋肉が連結しています。
表層と深層とで筋肉が連結しています。
と、いうことは、ふくらはぎの深層の筋肉である「ヒラメ筋」にコリ・筋拘縮があると、
膝関節の屈曲の際に「腓腹筋」が作動しても、その動きをこの「ヒラメ筋」がブロックすることは十分考えられます。
「腓腹筋」のスムーズな動きを「ヒラメ筋」が邪魔をするわけです。
ですから、膝関節の屈曲制限のある方の場合、
まず、ふくらはぎの触診は欠かせません。
また、足関節が底屈しているかどうかも観察する必要があります。
足関節の可動域はスムーズかどうかも動診してみる必要もあります。
このように、膝関節の屈曲の可動域制限の原因のひとつとして、このふくらはぎの筋肉を想定する必要があるわけです。