変形性膝関節症という整形外科の診断をうけて、通っていただいている80歳代のご婦人です。

歩行時、日常生活での膝のいたみは、もうほとんどでなくなっているのですが、

まだ、正座ができるところまではいきません。

まだまだ、膝の可動域制限が生じます。

なかなか上手くいません。

「加齢ですから仕方ありませんね」なんて、逃げ口上は使いたくありませんしね。

この膝の可動域制限、たくさんのことを学ばせていただいております。

大腿四頭筋の停止部はどこでしょうか?

そう、脛骨粗面です。

確かにこの答えは間違いではない。

解剖学の本にも、そう書いてある。

けれども、そこには、こう付け加えられている。

「膝蓋靭帯」を介して脛骨粗面に終わる、と。

ならば、脛骨粗面に付着しているのは、膝蓋靭帯だということです。

さらに、されば、大腿四頭筋はどこに付着するのだろうか?

これも解剖学の本にしっかりと書いてある。

「膝蓋骨」と。

そう、大腿四頭筋の四つの筋肉はすべて、膝蓋骨に付着するということです。

このご婦人の膝蓋骨の動きが固いことに気が付いた。

そして、膝蓋骨を整体することで、膝の可動域がわずかではあるが、改善することにこれまた気が付いた。

大腿四頭筋は、

膝蓋骨の底(近位部)-大腿直筋・中間広筋
膝蓋骨の外側縁ー外側広筋
膝蓋骨の内側縁ー内側広筋

に付着するわけですが、

なぜだか、私の触診では、

筋肉が付着していない、膝蓋骨の尖(せん・遠位部)であったり、左右の下縁が固くなっている。

なぜだかわからないが、この解剖学的には筋肉が付着しているはずがないこの下縁を整体すると、

また、確かに、可動域は変化する。

仮説とすれば、

上縁から下縁まで筋肉が癒着してしまったのではなかろうか、

または、四頭筋をおおう膝蓋靭帯と下縁の部位で癒着しているのではなかろうか、ということです。

いずれにしても、この膝蓋骨をぐるりと整体すると、このご婦人の膝の可動域制限はわずかではあるが、改善される、ということです。

なんとか、このご婦人の膝、正座ができるところまで改善させたいものです。

それまで、まだまだたくさんのことを学ばせていただこうと思います。

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