階段の上り下りで膝に痛みが走ることについて考察してみます。
階段の上り下りで痛みが走るのは、膝をグイと踏ん張って伸ばす動作の時です。
足をあげる動作で痛みが走るわけではありません。
この階段を上る動作を分析してみましょう。
まず、右足をあげます。
右足をあげるということは、
股関節・屈曲
膝関節・屈曲
足関節・背屈
この三つの動作です。
右足を階段の一段目にのせて、それでは、踏み込んでみます。
すると、
股関節・伸展
膝関節・伸展
足関節・底屈
この三つの動作が作動します。
この伸展の時作動する筋肉群に過剰に負担がかかるために、膝回りにいたみが走ると考えます。
過剰に負担がかかり、筋肉が付着している骨膜がひっぺがされるような力がかかるため痛みが生じるのだと、私は考えています。
なぜ、過剰に負担がかかるのかといえば、筋肉の柔軟性がなくなっているため、その作動の際、ダイレクトに骨膜に負担がかかるのではなかろうか、、、。
少年たちに多い、成長痛・オスグッドもこのような考え方で対応できます。
この成長痛・オスグッドとおなじメカニズムが起きているのだと私は考えます。
股関節・伸展の筋肉は、大殿筋・半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋です。
膝関節・伸展の筋肉は、大腿四頭筋です。
足関節・底屈の筋肉は、腓腹筋・ヒラメ筋・長腓骨筋・短腓骨筋・後脛骨筋・長趾屈筋・長母指屈筋です。
これら、すべての筋肉が、階段を踏み込む時、作動するわけです。
そして、これらの筋肉にコリ・拘縮があると、その筋肉が付着する骨膜に痛みが出現します。
このコリ・拘縮を解消していくこと。
そのことで、階段の上り下りで膝に痛みが生じる現象を解消できるに違いない、と考えております。
なんとかして、現在通っていただいている、80歳代のご婦人の膝痛を解消したいと奮闘しております。