肩を動かすと肩の前面に痛みが出ます

肩こりで肩の可動域制限があります。

肩を後ろに動かすと、肩の前面に痛みが出現してしまう、そんな肩こりです。

解剖学的にいうと、肩関節の伸展動作で上腕骨頭に痛みが出ます。

この伸展の動作も十分に動きません。

単純に考えると、屈曲伸展の問題です

運動学的に単純に考えると、

肩関節の伸展で可動域制限がでるのですから、

その反対の動作である、肩関節の屈曲の筋肉が可動域制限をかけていると、考えることができます。

素直に、そのように考え、まずは、肩関節を屈曲する筋肉である、上腕二頭筋を整体します。

この上腕二頭筋の付着部である、橈骨粗面を整体します。

また、上腕二頭筋の筋腹に沿って、その外側の上腕筋も整体します。

けれども、その結果の動診では、その可動域の改善はまずまずといったところです。

軸回転の法則で考えてみます

肩関節の動きを軸回転の法則でみてみますと、

確かにその通り、肩関節を伸展する動作は、上腕の後面の筋肉、上腕三頭筋であり、

その動きに拮抗するのは、上腕二頭筋です。

この動きを肩関節だけでなく、上肢、体幹にまで目をむけてみます。

体幹の前面にその動きを阻害している要因があると考えることができます。

体幹の前面も軸回転の法則でいくと、八等分に分割してみていくことができます。

けれども、ここは大雑把に、体幹の前面としてとらえます。

このへんの大雑把さがこの軸回転の法則の融通の利くところです。

そう、肋骨を整体します。

やはり、最近のこだわりの筋肉である前鋸筋です。

右の前鋸筋ですから、体幹の右斜め前方から側面の筋肉ということになってしまいますが、、、。

とりあえず、体幹の前面です。

前鋸筋を整体します

前鋸筋を整体します。

すると、肩関節の伸展の動作が改善されます。

前鋸筋の作用は、肩甲骨の外転と肩甲骨の上方回旋ですから、この肩関節の伸展の動作とは何ら関わりません。

けれども、前鋸筋の位置、ポジションをみると、当たり前ですが、体幹の前面に位置するため、

伸展の動作に可動域制限をかけることは十分考えられます。

このように、運動学的な動きだけではなく、その位置、ポジションだけでも筋肉の可動域に制限をかけていきます。

そんな考え方のひとつの指針としてもこの軸回転の法則は有効であろうと思うわけです。